ボンクラユースケ

ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男のボンクラユースケのレビュー・感想・評価

4.5
今年はスポーツ映画が豊作の年だな。 選手2人のこともこの試合のことも全く知らなかったのだが観てる間終始胸が熱くなった。 僕がそう感じる理由はヤヌスメッツ監督のパンフレットのインタビューの一節にあった。
『この作品はスポーツ映画ではなくて、人生に対する2つのアプローチについて描いた映画だ。 「スポーツ」という要素は人間ドラマを表現するための装置にすぎないからね。 ストーリーは、興味深い登場人物によって突き動かされるものなんだ。』
この一文はどの舞台立てでも同じことが言えるし、映画を創る上では当たり前っちゃ当たり前なんだろうけど、それでも今作は登場人物のひとつひとつの描写が丁寧で奥行きがある、びっくりするくらい丁寧なんですよ。
そして、お互いが何と闘ってきてここに辿り着いたかをじっくり積み重ねることで、クライマックスの試合の緊迫感が凄まじいことになっているなぁと。 素晴らしいのひとこと。
監督のヤヌスメッツはおそらくこれから沢山の素晴らしい作品を僕らに届けてくれると思います。 これからにも期待大。