笑いながら泣ける！この映画はホントに良い！ベトナム戦争帰りの元海兵隊の3人が30年ぶりに会う。その中の一番真面目な男、ドクは愛妻を亡くしまたその後すぐ一人息子が戦死したので、その亡骸を故郷に連れて帰るロードムービー。よかったね〜。
車の中でラジオから流れるラップミュージックを聴き、白人のサルが黒人で昔無茶苦茶だったのに今牧師になっているミューラーに言う。
「お前こんな歌を自分の同胞が歌ってるの聴いて恥ずかしくないか？」
「いや、こいつは白人のグループだよ」
「え？この歌詞が白人？」
「そうだよ」
「信じられねーな。白人がこんな歌歌うご時世とは、と言っても俺は自分を白人のグループの一人だとは思ってないが」
「じゃお前は何色のグループに所属してるんだ？」
「グリーンだ」
「なんだそりゃ？」
海兵隊だ。海兵隊のグリーンだ。生まれてこのかた一つも信頼出来る人間はいなかったが海兵隊だけが唯一確かな俺の所属先だった。
海兵隊だけが本物だ。嘗て命をかけて愛する我が国アメリカを守ったのだ。でも一体なんだったんだろう。ベトナム、アフガニスタン、なんという無力感だろう。
彼らの一つ一つのセリフは胸を打つ。
戦争を始めるには必ず理由が要るんだ、
ベトナムの時は共産国化してしまわないように俺たちが世界を守らないといけないと言われた。
アフガニスタンの時は大量破壊兵器を処分せよ！世界平和のためにアメリカが立ち上がらねばと言われた！だがそんなもんなかったじゃねーか！！！
無力感を受け入れ、現実に向き合おう、そして現代のなにやらわけわからないテクノロジーにまで適応しようとする3人に涙が出ると共に3人の関係が余りに楽しく、深い絆で結ばれ、旅の濃密な時間を過ごす3人を心から羨ましく思った。
