【PLAY THE GAME】
地下鉄を降りたら
そこは戦場でした。
宣伝文句は
「10カット長回し」
2016年の「サウルの息子」という映画にて主人公にピッタリくっついたカメラワークで鑑賞者に追体験をさせる仕様の映画がありましたが、本作はシチュエーションスリラーの様式から他人のゲームプレイを見ている感覚にさせられます。
ある日突然、自分の街が戦場になったらというイフの妄想を楽しめる人にはもってこいの題材。冒頭の不穏に誰もいない地下鉄駅構内から階段を駆け降りてくる火だるまの男というゲームスタート感、そしてあれよあれよと画面がスクロールされる感覚は日常に亀裂が走るロマンス。ただ演出が安っぽく、10カット長回しといえど景色の部分で映像繋げてるだろ?と見えたしまい、「カメラを止めるな」が生み出した物語の普遍性や救済は皆無。単純な映像スリラーの手法なのでホラーチックに冒頭を刻みながらチープな映像が大掛かりなドッキリやコントの様相。
クライマックスのカタルシスという本ゲームのクリア点が明確になるも、ラストカットに描かれたのが、他人のゲームプレイに他ならなかったのが衝撃。実はこのラストがもたらす感覚が、虚構がいつか現実になったとしのためのシミュレーションなのでは?
今度はおまえがプレイする番だ!
信じるか
信じないかは
あなた次第!?