こぅ

切り裂き魔ゴーレムのこぅのレビュー・感想・評価

切り裂き魔ゴーレム(2016年製作の映画)
3.6
'21春のホラー/ミステリー祭⑤

フアン監督による、【猟奇ミステリー・サスペンス】。

19世紀、ロンドンの街で、連続猟奇殺人事件が起こる。
容疑者として4人の名前が挙がるが、1人は既に別の事件で
死亡していた。
事件を追う刑事キルデア(ビル・ナイ)は、この容疑者の1人
を殺害したとされるリジー(オリヴィア・クック)の裁判に
出向くが…。

恐らく 原作は結構 秀逸 だったであろう。
そもそも映像化として、脚本を起こすのは難しい、無理が
ある素材だったのでは⁉︎

脚本は、決して破綻している訳では無いし、オリヴィア他
キャスト陣の好演、暗いトーンのムード作りもクオリティ高く
【程よい血糊グロ】もあるのだが、、

折角、容疑者4人+参考人1人の中に犯人が、って普通に
犯人探しが面白くなる筈の設定が死んでしまっている。

序盤から 大きなミスド はあるが、、
早々に犯人が半分以下に絞り込めてしまうので、集中力を
大きく削いでしまった。
なので、しっかり観るべきポイントは案外少ない(ながら見、
見落としが命取りタイプでは無い)。
最後の最後まで手に汗握って犯人は誰⁉︎って緊迫感が欲しい。


犯人が絞られた理由として、、
刑事が、容疑者を1人ずつ◯◯鑑定している間に◯◯は、
起こらないのと、観る者を撹乱しない、スポットの充てる
バランスが悪いと考えられる。

悟られない【偏らない配分】が欲しかった。

とは言え、完全に予定調和かと思えば、終盤〜クライマックス
は、畳み込んでくる。
方向性を変える様な軽い ツイスト が施され、どんでん返し
に導くが、全く【驚愕のラスト】とは行かず、予想範囲内の
着地(ここが変に破綻して無いと評価)。

もしかしたら、製作陣は、ラストの目玉に絞った最初から
意図した通りの出来なのかも知れない、、

が、犯行動機に説得力がまるで無いのは致命的。


*アヴァリーン役、マリア・バルベルデ(29)の肢体は
パーフェクト。

*変幻自在の【エディ・マーサン】は出番少なくも相変わらず
上手くて、目で辛うじて 彼 と分かったほど(ファンは一見の
価値有り)。
こぅ

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