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デンジャラス・プリズン ー牢獄の処刑人ーのとぽとぽのレビュー・感想・評価

4.0
ヴィンス・ヴォーンのキャリア史上最高の演技×人体破壊描写ーーーー"Enjoy your stay."粋で淡々と知的さの滲み出た理想的なバイオレンス映画(同監督『トマホーク』然り)で、刑務所モノの頂を見据える。原題通り破壊の限りを尽くす喧嘩だ!激渋。ワンカットで逃げない暴力に、見所満載で実に多角的なサプライズと地を這うようなスリリングさとシュールすぎてコメディかと思っちゃうくらいのヘンテコさに充ちている。けど上述したようにこの世の理不尽をそのまま映し出すみたいに安易にキャピキャピ高カロリーじゃないのが良い。その揺るがぬ独自な語り口に魅了される。元々大柄で熊みたいなヴィンス・ヴォーンがスキンヘッドでヴィンス・ヴォーン史上最も狂暴なヴィンス・ヴォーンを熱演している当たり役ブラッドリー・トーマス。彼のドラマ性とファイトスタイルは拒絶し難い魅力を放ち、それが作品自体の驚異的な面白さに繋がっている。映画的快感、カタルシスを与えてくれる。案外律儀で常識的なのにコアラ(生まれてくる娘)が生まれるまでの日にちを数えながら、この世の地獄で愛するもののために大暴れ。言うなら絶対的目的を持つブロンソン?発見糞邦題良作、と言っても前々からずっと見たかった作品なのだけど。

「公平じゃないんだよ」「信念のある男だ」「望みは高くないとな」FRJ「良識を忘れるな、監獄でもな」「その体じゃ襲われても大丈夫か」「人を殴るより赤ん坊の靴下を編みたい」「幸先が悪いな、トーマス君。まだ小賢しいことを言うか?ブザーが鳴ったら外に出ろ。試合開始のゴングと同じだ、ディンディン」「千日もいると挨拶する気も失せる」「俺には南部男の魅力がある」「移されるように問題を起こせばいい」「話したいことはないか?」「顔をカクテルみたいにする」「こらしめるか?」「レッドリーフで楽しめ」DOC "You lost your minimum freedom."「人権擁護団体はこの部屋に腹を立てる」「エリエイザーの処刑」「あと78日」
TOMATOMETER91%
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