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エクリプスのUKIのネタバレレビュー・内容・結末

エクリプス(2017年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

かの「REC」で(一部で)一躍有名になったパコ・プラサ監督作品。
実際に起きた事件を基にしているそうです。

日本でいうコックリさん的な降霊術で亡くなった父を呼び出そうとしたら、なにやら邪悪なものを呼んでしまったという話。

■「実話を基に...」がネック
本当にあった出来事かというとことはいっそ一旦置いといて、映画としては全体的に地味。
主人公には華がありますがずっとしかめつらですし、
“邪悪なもの”も焦げたパンみたいな感じで怖くない。
目立った恐怖演出がポルターガイスト的なものだけなのでイマイチ。
実話を基にしてる点を尊重するなら、現実のシーンに焦げパンを登場させちゃダメだろうと思います。
観ててなんとなく「エミリー・ローズ」を思い出したのですが、あちらは主人公の変化で恐怖を描いていたのでリアリティがありました。
まぁ女優さんの顔が一番怖かったですが。
(RECのハリウッドリメイクもその女優さんというどうでもいいシンクロ)
この作品は中途半端にクリーチャーを登場させてしまっている時点でもうその手の映画としては破綻している気がしてなりません。
しかもラストに「全部私だったんだ」みたいな感じの陳腐なシーンを差し込んで、
半ば夢オチみたいなことになってて悲惨。
「思春期の多感な時期の女の子が、自身の思い込みで起こした事件」みたいな解釈もさせたそうな感じ。
実話を基にしていることが、逆に枷になってしまっているのが残念です。

■邦題
例によって、原題とはかけ離れたうっすいところをなぞった邦題。
「ベロニカ」のままでよかったのに。

■まとめ
なんかすべてにおいて中途半端な感じが否めない作品。
緊迫感はありますが、見せ場はありません。
あと、パコさんはこういうのが好きというか撮りたいんだなっていうテーマがなんとなくわかった気がします。
観なくても損はない映画です。
もし借りるなら新作料金の価値はないと思います。

余談ですが個人的に、
レンタルなのに冒頭の新作案内をすっ飛ばして急に本編が始まり、
しかも最初の口全開のシーンでフリーズしたのが一番のホラーでした。
まだ新作なのにディスク汚れてたよ...GEOさん仕事してくださいよ...
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