Aya

V.I.P. 修羅の獣たちのAyaのレビュー・感想・評価

V.I.P. 修羅の獣たち(2017年製作の映画)
3.8
なんでパク・ソンウンさんは裸にならない上、すぐ退散なの?!

ちょっと憤りが・・・。

「新世界」で見事俺たちのハートを鷲掴みにしたパク・フンジョン監督の新作。

本国では「タクシー運転手」と公開が近かったこともあり興行そこまでいかなかったような・・・。

文句なしに面白い!
これぞ韓国クライムノワール!!

しっかしすげえ話なんだよ・・・。
イ・ジョンソク演じるサイコパスで北朝鮮の有力者の息子と、その取り巻きが繰り広げる事件の数々の酷さ、おぞましさがちょっとハンパないんですよ・・・。

ちょっと私は口に出して説明できないです・・・暴力大好きな私ですら目を覆うほど酷すぎて。
お前らメキシコ麻薬カルテル以下だよ・・・。

その見せ方もギリギリのライン攻めてると思います。
ボカシ入ってましたからね。
劇場であんなの見たことないよ・・・。

で、そいつが韓国で国家情報院の監視下にはあるんですけど、それがそもそもザルで、北朝鮮でも酷いのにソウルでも7件の連続婦女暴行殺害事件を起こすんですよ。

で、警察は担当の責任者が重荷に耐えかねて自殺しちゃって、謹慎中の敏腕暴力警視キム・ミョンミンに白羽の矢が立ち、検察に手を回し、部下を焚きつけて必死に捜査するんです。

しかし、イ・ジョンソクの親父の中国の隠し口座の情報を聞き出そうとアメリカのCIAが国家情報院のチャン・ドンゴンに身柄をよこせ!って言ってきたり、なんやったら北朝鮮での事件を調査していた軍人が追いかけてきて三つ巴ならぬ四つ巴でイ・ジョンソクの取り合いになるんですね。

ちょっとここ個人的にややこしかったです・・・。
元々、国家情報院(国情院)自体が1999年に出来た組織ですし、その前までKCIAと呼ばれており、10年ほど前までは国情院を日本語にするときにそのままKCIAと訳されていたので、CIAって出てきたときに大変混乱してしまいました・・・。

この映画内において国家情報院とアメリカのCIAは全く別の組織です。

それぞれが目的があるんですよ。

警察は連続殺人犯を逮捕したい!

国情院は監視下にある重要な脱北朝鮮人なので責任は取らなければならない。

で、CIAはこいつから情報を聞き出すために生かしとかなければならない。

北朝鮮軍人は北朝鮮ではキム・ジョンイル政権下ではあいつを罰することができるから連れて帰って殺してやる!

それぞれが自分の仕事をしようとするんですけど、ちょっと、いやちょっとじゃねえよ!

このイ・ジョンソクのやってることがもう髪の毛の先から爪の先まで下種野郎なんです!
いや、こんなん人間じゃないよ・・・。

国情院の監視下・でホテルに監禁にされてるときですら女性職員を殺そうとしたり、終始ニヤニヤしててもうやりたい放題なんですよ。

こんな欲望のみで胸糞悪いやつ久々に見た・・・。
もうほんと出来るだけ!出来るだけ!!苦しんで嬲りごろそうよ・・・セメント飲ませるとかじゃ軽いよ・・・。

CIAは保護しようとするけどキム・ミョンミンやチャン・ドンゴンはなんとかイ・ジョンソクに鉄槌を下そうと、CCTVを必死で漁ったり、殴る蹴る、車でドーン!とかもういろんなことがあったりして、それぞれの力関係がどんどん転がっていくんです。

特に終盤に向かっての警察やったー!!からの展開はもう怒涛のようでハラハラしまくりでとにかくイ・ジョンソクには出来るだけ苦しんで死んで欲しかったです。

※あまりにもイ・ジョンソクが憎いのでちょっと「ハナ」とか「僕らの青春白書」とか可愛いの見ないと、本気で彼を憎んでしまいそうになります

チャン・ドンゴンのメガネのおじさまセクシーだったし、キム・ミョンミンはわりとこんな暴力的なイメージなかったので新しいし、なんと言ってもパク・ソンウンさん・・・なんであんなにちょっとしか出てこないのお!!
と思ったら友情出演だそうだ。

後、あの出前係の国情院スパイはなんと「男子取扱説明書」「尚衣院」の監督のイ・ウォンソクかよ!!


日本語字幕:本田 恵子
Aya

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