Yukiko

はじめてのおもてなしのYukikoのレビュー・感想・評価

はじめてのおもてなし(2016年製作の映画)
3.9

2018年8月15日
『はじめてのおもてなし』 2016年ドイツ制作
監督、サイモン・ヴァーホーヴェン。

ドイツのミュンヘン。
ハートマン家の父は老害と囁かれながらも頑張る現役の
外科医。シワ取り手術を施しFBを始めて、クラブで
若い女性とお付き合い。
母は教師を引退し、何か人助けをと考えて難民の受け
入れをする。
息子は弁護士。仕事一途で妻とは離婚、一人息子を引き取って
育てている。
娘は31歳だが、現役の大学生。自分探しを続けている。

そのハートマン家の家族が、ナイジェリアから来た難民の
男性、ディアロを受け入れる。
が、賑やかすぎる歓迎パーティーや、娘のストーカーが
おこした騒ぎや、弁護士の幼い一人息子が企画したビデオ
撮影やらで騒ぎとなり、ディアロは巻き込まれて
ナイジェリアに強制送還となりそう?


この母親アンゲリカ役のセンタ・バーガーさんはこの映画
の監督のサイモン・ヴァーホーヴェンさんの実の母親です。

ドイツに居住している外国人、ドイツで生まれた外国人、
ドイツ国籍取得者、帰還移住者、両親のうち少なくとも
どちらか一方がこれらに当てはまる人をまとめて、
「移民の背景」を持つ人と呼ぶ。
2008年では5人に1人が「移民の背景」を持つ人である。
移民の背景を持つ人々は、2世、3世などの出生や新しく
ドイツに移住してきた人などで、年々増加している。
移民の背景を持つ人の過半数(830万人弱)が
ドイツ国籍を取得している。

これに反して、いわゆる「ドイツ人」の人口は、
少子化を背景に年々減少している。
更に、高齢化、人口減少、生産労働人口の減少により、
ドイツは今後も移民を受け入れると思われる。

移民の背景を持つ人の出身国は、トルコ、ポーランド、ロシア、
イタリア、他の東ヨーロッパやギリシャで計51%、
ヨーロッパ以外の国からは49%の人々が移民している。

しかし、ドイツ語取得の問題、中途退学者や失業者が
多く、生活保護受給者が移民に多いことが問題と
なっている。

ヨーロッパ以外の国からの移民者に中近東やアフリカ
から移住してくる方々も多い。
それらの国からはイスラム教徒もいる。
過激なイスラム教徒の移住者も存在することから、
ドイツの人々は移民に反対する人々もいる。
イスラム世界の一部で現れた保守的な思想・政治運動、
イスラムの名を冠した政治活動を、イスラム原理主義
と言い、その政治運動は過激らしい。

今のドイツが抱えるこれらの問題を背景に、この映画
を観賞する。
ナイジェリアから来た難民ディアロ。
難民となった理由が…泣ける話。
しかし、ハチャメチャ!
ラスト、ハッピーエンド♡
Yukiko

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