JAIHO配信作品から、終了ぎりぎりで観たインドネシアの作品。
10歳の少女タントリは、脳腫瘍が原因で病院に入院して寝たきりとなっている双子の弟タントラに両親とともに寄り添っている。夜眠れないタントリが外をさまようと、彼女には元気なタントラが見えて、会話をしたり、影絵や舞踏を楽しむが、実際の病状は良くならずに‥
というお話。
かなりシンプルなお話で、台詞もかなり少なく、静かで幻想的なシーンもあって、若干眠くなるところもありましたが、映像自体は大変魅力的で引きつけられるシーンも多く、バリのオリエンタルな空気感は素敵でした。
原因や結果を明確に示す内容ではないので、感覚に頼る部分は大きいですが、双子だから感じ合うものや、片方が欠けることで生まれる喪失感、子供時代だから見える世界のイメージを台詞に頼らない形で、映像に示されているのは素晴らしかったです。
あとは、タイトルにあるように、カメラワークとしても、弟の現実をほとんど映さないようにしたり、タントリだけに見える世界を中心に描くことで、希望と幻想が入り交じる不思議な映像表現になっていて、感じる映画としては良かったです。
本編ショットと予告編は以下のブログにて
https://ameblo.jp/hinomoto-hertz/entry-12777321027.html