感情のシーソーゲーム。気持ちの入れ込みがあっちに行ったりこっちへ行ったりのぐらぐらなサスペンスが面白かったです。
不勉強ながらレバノンの情勢に疎かったのではじまってしばらくは戸惑いましたが、それなりに理解できるようになるので親切な作りにしてるなと思いました。
二人が何と争っているのか、誰に怒るべきなのかがどんどんどんどんわからなくなってくる。その苦渋をじんわりと伝える役者さんがお見事でした。原告の弁護士の人もよかったですね。
エンディングのなんとも言えない不思議な居心地。彼らの人生が今後交わることはあるのだろうか。あるような、ないような。
あと裁判って恐ろしい。隠していた傷すらも晒されるわけですよ。