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判決、ふたつの希望のliftmanのレビュー・感想・評価

判決、ふたつの希望(2017年製作の映画)
4.0
こういう映画みたら中東問題もちょっとは理解できるかなと思ってましたが、わかった気にはなるけどやっぱり難しい。
しかし映画として上手くできていて、法廷劇としてとても面白い。
それぞれの役者さんもキャラが立ってていい感じ。とくにおじさん弁護士。

はじまって中盤まではキャラも相まって苛立った自動車修理工がクズみたいなヤツに見えましたが、そこは作者の意図通りなのか、寡黙な現場監督ともにいい対比。
双方の弁護士のベテランと若手の関係もこれからの来たるべき未来の希望を暗示するような対比になっていて、作り手のメッセージだなってわかります。

最も印象的だったのは良くも悪くも2人の男らしさで今の我々日本人にはありえないものかも。
筋が通ってないと謝らないし、金には転ばないし。
彼達の中での決着のつけかたが不器用だけど同じ男として泣けてきました。
判決出たあとの両陣営と弁護士の描き方が複雑だけどポジティブで納得。

関係ありませんが、
後半に進むにつれて不必要なほどセクシー美女化する若い奥さんと、判決のときの裁判官のエルメスの時計だけは目が離せなかったです。
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