トムトム

判決、ふたつの希望のトムトムのレビュー・感想・評価

判決、ふたつの希望(2017年製作の映画)
4.6
アカデミー賞外国語映画賞ノミネートもうなずける素晴らしく面白い映画でした。

キリスト教徒のレバノン人とパレスチナ難民の男のつまらない諍いがエスカレートし裁判沙汰に。
本人達をよそに弁護士や人権団体や国民、政府がヒートアップしていってしまう。

原告「謝罪して欲しいだけ」
原告側弁護士「パレスチナ人の優遇を見逃せない」
被告「手を出した私が悪かった」
被告側弁護士「これはヘイトクライムなのよ!」
という本人達が置き去りになってしまうという事はあるんだろなと面白かった。

wiki程度でもレバノン内戦について読んでおくと分かりやすくなっていいと思います。

そんなしがらみの中、人種、宗教、歴史などを取り払った中で2人の男の通じ合うシーンがグッときます。
車の修理のシーンはいいシーンです。
職人同士だけあって「中国製は使えない」と言った瞬間に一瞬通じ合うシーンは笑えました。

「謝罪は弱さを見せるのではなく礼儀を見せる事だ」というセリフはあらゆる場面で心に書き留めておきたいです。

レバノン映画を観るのは初めての様な気がするのですが俳優さん達 メッチャ上手いです。
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