原題(英題)は「The Insult」、アラビア語でも仏語でも侮辱。
レバノンの「強い侮辱(言葉の暴力)を受けたときは、物理的な暴力をふるっても無罪」という刑法の規定は興味深い。
キリスト教徒のレバノン人(右翼)であるトニーと、イスラム教徒のパレスチナ難民であるヤーセル。トニーがヤーセルに対し差別的な振る舞いをし、それをきっかけにヤーセルが暴言を吐き、暴力をふるう。
これが国を揺るがす裁判になってしまう。この辺りはハリウッド映画にも通じるダイナミックさ。
裁判の過程で、ヤーセルはトニーのある過去を知り、彼を許すことになる。トニーは少し分かりにくいけど、ヤーセルの行動で気は済んだよね。
お互いを知れば和解できる…と思いたい。