判決、ふたつの希望の作品情報・感想・評価 - 3ページ目

「判決、ふたつの希望」に投稿された感想・評価

全体を通して難しいテーマを扱った作品でした。
民族、宗教、政治、国の歴史などこの辺りの知識があれば色々と考察できるんだろうと思います。

二人の人間による些細なトラブルが、色々な人を巻き込んだ法定での争いになっていきます。
最初は単純にお互いが譲歩していれば思っていましたが、おそらく考え方など色々な要因があるのかなとも思います。
難しい。
ただ、人と人の悲しみの理解が救いになるかもしれない。
ぱぷり

ぱぷりの感想・評価

4.5
レバノンより愛を込めて。2018年度アカデミー外国語映画賞ノミネート5作品を総て鑑賞した感想として、どの作品も大変満足度がありました。特に本作は私にとっては受賞作の「ナチュラルウーマン」より遥かに上位であり、なんなら作品賞受賞作の「シェイプオブウォーター」よりもアカデミーにふさわしいと思っています。
民族・宗教問題が絡むと言えど全く難解ではありません。人物造形も素晴らしく、よくもまあ垢抜けたエンタメに仕上げたものよ!
「たかが謝罪されど謝罪」私たちの日常生活においても「ソコ、先に謝罪じゃね?」という場面は少なからず遭遇します。それから謝らないことが自身のポリシーの如く無駄にプライド高いヤツもいます。ここではそんなアホは問題にしません。本作は侮辱されたことの「謝罪」だけにこだわった一人の男から始まります。男の要求はお金も土下座も無し。ただ謝罪だけが欲しいと。それなら大抵の場合は仕方なく折れてカタチだけで一件落着とするでしょう。又は多くを語らず言い訳せず金持ちケンカせずという姿勢を選択する場合もあるでしょう。しかしそれは根本的解決ではありません。
本作のように膠着した互いの余程の事情が何であるか、相互理解を可能にする為には本心をさらけ出して対話を深めることが必要ではないか。
という万国共通の普遍的なメッセージがありました。更に取るに足らない些細なことが戦争の傷跡のせいで複雑で大きな問題となる不幸。戦争は本当に罪深い。
邦題より原題の「侮辱」のままの方が良いと思います。
ぽむ

ぽむの感想・評価

3.5
何が正しいか?ではなく
何が大切か?を問われてるような感じだった。

些細なトラブルから始まり大きな問題となり裁判。

政治や歴史に疎くても観れました。
QvQ

QvQの感想・評価

3.8
私は日本に生まれて漫然と暮らしてきた人間だ。中東問題の知識も上っ面だけ。だからこの映画を観ていて感じる事も恥ずかしいくらい薄っぺらいのかもしれない。

でも、観て良かった。そこで生きている人の感じてることの一端くらいは感じ取れた気がするから。
そしてこの複雑な状況を理性的に消化して、前を向こうとしている人がいると思えたから。

人と人が理解し合うことの複雑さと単純さ。そうそうシンプルにいかない事くらいはわかるけど、向き合ってみないことにはわからない、って言ってる気がしたけど、合ってるかな。
rage30

rage30の感想・評価

-

このレビューはネタバレを含みます

些細な諍いだったはずが、どんどん話が膨れ上がり、やがては大統領が仲介する事態にまでなってしまう…。
個人の小さな憎しみが伝播し、国家を二分する程の憎悪へと拡散していく様子は、面白いと同時に怖さも感じました。
こういう事が原因で、戦争は起こるのかもしれません。

「人を憎しまずにはいられない…」というのは、残念ながら人間の性なのでしょう。
しかし、そういった人間の負の側面だけでなく、正の側面も本作は描いています。
車が故障してしまったヤーセルを見兼ねて、何も言わずに修理するトニー。
目の前に困った人がいたら、親切に手助けしたくなるのもまた人間の性なのです。

映画の後半、トニーの過去を知ったヤーセルは、トニーを挑発し、自らに暴行を加えさせます。
あれは、トニーに自分が受けた気持ちを体験させると同時に、「俺はお前の気持ちが分かるぞ」と、ヤーセルがトニーに寄り添う瞬間だったのかもしれません。

人は人種で偏見を持つ事もあるけれど、逆に、理解し共感する事も出来るという事。
それこそが希望なのではないでしょうか。

思えば、この映画を見ていた我々も、大いなる偏見を登場人物に向けていたはずです。
トニーは憎しみに囚われた憐れな差別主義者にしか見えなかったし、ヤーセルは頑固で偏屈な老人にしか見えなかった。
そして、「早く謝っちゃえば良いのに!」や「謝罪なんて気にするなよ!」と多くの人が思った事でしょう。

しかし、映画を見終えた時、トニーとヤーセルの過去や人間性を知った上で、同じ事が言えるでしょうか?
むしろ、謝罪に拘るトニーと謝罪出来ないヤーセルに、心を寄せてしまっていたはずです。

人を記号的に見るのではなく、1人ずつ向き合い、理解するという事。
人種や国家間の大きな憎しみをなくす事は出来なくても、個人個人が分かり合っていく事で、少しずつ平和に近づいていくと思うのです。
Keisai

Keisaiの感想・評価

-
コンプレックス
中東の問題や宗教背景など、全然理解出来ていない自分には、難しい部分もあったけれど、当人を置き去りにした周りの過熱ぶりはネット等でも良く見る光景であるし、どちらにも様々な歴史があって、一方的な加害も被害も無いって所は理解出来た。

お互い色々あるけれど、許し合うって大切だと思った。