判決、ふたつの希望の作品情報・感想・評価

「判決、ふたつの希望」に投稿された感想・評価

ベランダのプランターに水やりしたら下の人に水がかかったことが、国を二分する大問題に発展していく。話がよくできていて、引き込まれた。
umd

umdの感想・評価

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ムズい

主人公たちの気持ちが把握できず
どう思って良いのか分からなかった

知識不足
AkihiroIio

AkihiroIioの感想・評価

3.5
人種、宗教の違いによる戦争が背景にあり、日本人の身近にはないジャンル。前半は個人間のいざこざに不快に思うシーンも多いが、やがて社会全体の争いへ発展する一方で、当人同士の心の変化描写が興味深い。
sonozy

sonozyの感想・評価

4.0
原題: L'insulte/The Insult: 侮辱

中東ベイルートを舞台に、過去からの民族間の憎しみを背負う二人の男の個と個のいさかいが、法廷に持ち込まれ、社会を揺るがす問題となっていくお話。

身重の妻とアパートの2階に暮らすトニー。ベランダの排水溝からの水漏れが近くの工事現場スタッフにかかり、現場監督ヤーセルは気を利かせてパイプを設置させる。
勝手に設置するなと怒りパイプを叩き壊すトニーに、思わず「ゲス野郎!」と口走ってしまうヤーセル。

トニーは、工事会社所長にヤーセルの謝罪がなければ訴えると猛抗議。
ヤーセルは所長に説得され、しぶしぶトニーが経営する自動車修理工場を訪ねるが、敵意むき出しのトニーの屈辱的な暴言に再び激昂し、トニーの腹を殴り怪我をさせてしまう。

キリスト教右派政党レバノン軍団の支持者でパレスチナ人への反感に満ちたトニーと、パレスチナ移民のヤーセル。
2人はそれぞれ弁護士を付け、法廷で闘うこととなり、その報道により、社会を揺るがす政治・民族問題に発展していく。
そして、注目の判決が下される。

トニー、ヤーセルそれぞれに付く弁護士が、親子(父と娘)という設定と、正義の元に判決を下す判事が女性という設定も絶妙。

社会の騒乱を収めたい大統領に呼ばれる2人が、無言でそれぞれの車で帰ろうとする駐車場のシーンとラストの2人の表情が沁みます。
民族間の憎しみの連鎖が、最後は寛容に変わった(と思いたい)読後感でした。

ベネチア国際映画祭 最優秀男優賞、アカデミー賞 外国語映画賞ノミネートほか。

トニー役のレバノンの人気俳優アデル・カラムに比べ、ヤーセル役のカメル・エル=バシャは、映画出演経験がなく、監督は途中で諦めたくなるほど苦労したようですが、結果、そのカメル・エル=バシャ(写真左)がベネチア国際映画祭 最優秀男優賞を受賞しちゃうという。笑;
一見、単純ないざこざなんですが、国の歴史や個人の過去、そして宗教、政治的な立場が絡んでとても難しい作品でした。うっすらと捉えられる範囲だけのことで言えば、とても面白かったし、感動もしました。
nakko

nakkoの感想・評価

4.2
存在のない子供達に続いて中東映画を鑑賞。こういう映画は歴史的背景や人それぞれの感情を知れる。
一つの言葉がその人を傷付けてしまうって単純だけれど、本当はすごく重いことと改めて気付かされました。
その人がどんな人生を歩んできたとか、生い立ちなんて計り知れない訳なんだから、簡単に思った事を口にするべきでないし、逆に相手のことを考えた上での言葉っていうのも難しいことだなと感じました。

このレビューはネタバレを含みます

過日観た「存在のない子供たち」に続いて、中東モノ。

中東の近代についてはざっくりとした事しか知らないため、裁判で争う各々の理念、信念や思想に感情移入するまでには至れず…
一般論として互いを尊重し理解し合うことが大事だよね、というところまでしか感じられなかった自分を情けなく思った。

そのため、逆に鑑賞後にレバノンの歴史を改めて調べてみるきっかけとなり、これはなかなか簡単に理解し合おうなんて言えない程、色々と重なりすぎている現状を知ることができた。

その上で、改めて今作品を思い返すと、きっかけは些細なものであったものの互いに許しがたい宗教間対立の構造だった裁判が、その経過とともに真に相手個人をよく知る事となり、裁判上の勝ち負けはあっても、もはやそこにこだわることなく互いに小さな小さな理解をもたらしたということは、こんな酷い歴史を背負った世界にも希望をもつことはできるだろうな、と少し心が楽になれた!
個人同士の諍いからの裁判がキリスト教徒とパレスチナ難民互いの尊厳をかけ国を巻き混んだ裁判になったという作品。
劇場の予告編から気になってはいたけれどアラビア語の映画という事で世界に入っていけるか心配で映画館では観ずにやっと自宅で鑑賞しましたが、素晴らしかったです。
思想や政治が絡み当事者が望んでいない最悪の方向へ物事が転がっていくさまも分かりやすかったし法廷での弁論合戦も面白かったです。
観ている時はあり得なくもないと思わせられた説得力もありました。
テツ

テツの感想・評価

5.0
複雑な社会背景を濃密で知的なエンターテイメントとして描ききった傑作。
このレビューを読んだ方「映画を観ようかなぁ〜」と思った時はこの作品を是非思い出して下さい。
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