「世の中の普通」への挑戦が根底にある人だった。
自分だから描けること、描くべきことがちゃんとわかっている人なんだと思う。だからこそ、自身の経験などを色濃く反映した作品でも監督の主観に寄りすぎず、監督自身が体験した疎外感や閉塞感をいかに映画として多くの人の目に触れる形で昇華できるか、を常に意識し続けている。
(ドランファンの多くが恐らく好きであろう)ビビッドな色使いとかファッションとか音楽、画面比などなどが、伝えたいメッセージの邪魔をせず、それでいて視覚的に観客を惹きつけ没頭させる瞬間を絶妙な塩梅で生み出すという。
これこそまさにセンスだ…！センスだ！
