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ジョニーは行方不明/台北暮色のyanusのレビュー・感想・評価

3.9
ユーロライブのイベントで鑑賞。
人といることの孤独と行き詰まりの感覚を描いた映画だ。通底するのは青年期特有のもどかしさ。それを何より体現しているのは主演のリマ・ジタンだ。スポーティな外見で、とてもエネルギッシュ。レバノンとのハーフらしい。
電話の使い方をはじめ、距離感の描き方が巧みで、自然なかたちで仲良くなるのがインコ達だけ、という描き方もにくい。
引きのショットの多用や幾何学的なこだわりのある画づくりがエドワード・ヤンっぽいともいえるが、ここに描かれている台北はとてもカラフルで現代的で、どこかものがなしい。夜のシーンからはじまって夕暮れで終わるという構成は、端的に資質の違いだろう。
主演女優とともに今後が楽しみな監督だ。
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