考えれば考えるほど味が出る映画。
ラストが衝撃的すぎて忘れられない作品になった。こんなラストは見たことがなかった。
映画って基本的に、ある人の人生なり出来事なりを、始まりから終わりまで、出来事の一部始終を表現しているものがほとんどだと思う。
だけど、この作品は違う。
物語が進んだ所から始まって、これからどうなるんだ??ってところで終わる。
物語の切り取るポイントが唯一無二。
フリダがどんな環境にいるのか、どんな子供なのか、直接表現することはないが、徐々に、徐々に明らかになっていく。言葉ではなく、雰囲気から伝わってくる。
フリダが何を思い、周りの大人たちやアナがどう感じているのか。
セリフはとても少ない。
なのに、彼らの感情がめちゃくちゃ伝わってくる。
それは言葉から伝わるものよりも重く、心に染みる。
どうしてこんなに自然にそれができるんだろう。
ラスト
ビックリした。
こんなラストは見たことがなかった。
だけど、このラストのためにそれまでの全てがあった。
あまりに突然すぎて、感情と理解が追いつかなかった。マルガとエステバと同じ気持ちだったと思う。
だけど、見終わって、しばらくしてあの場面を思い出す度に、フリダの気持ちがズシリとのしかかってくる。
そこで初めてタイトルの意味が理解出来た。フリダは、その悲しみに向き合うことが出来てなかった。
あのラストで初めて
「悲しみに、こんにちは」