いずみたつや

ジュリアンのいずみたつやのレビュー・感想・評価

ジュリアン(2017年製作の映画)
3.3
子どもは大人に比べて力もなければ経験も耐性もなく、コミュニティも限られていて逃げ場がない。

11歳の目から見ると、これはほぼホラー的な状況といっても過言ではないなと思いながら観ていると、終盤はまさにそのような展開に…。

父の実家での地獄のような昼食は本当に最悪(ここでさりげなく終盤の展開を匂わせるのも嫌な感じです)で、形の上での父子を強要されるジュリアンのことを思うと気の毒でなりません。

制度の是非を直接的に問う作品ではないですが、子のためを思った(ように見える)「共同親権」が、かえって子どもを苦しませるのは恐ろしいです。

さまざまなケースがある中で、それらをすべて絶対的な是であるかのように制度に押し込めてしまうのは大変危険だと思いました。