ダンシング・ベートーヴェンの作品情報・感想・評価 - 8ページ目

ダンシング・ベートーヴェン2016年製作の映画)

BEETHOVEN PAR BEJART/Dancing Beethoven

上映日:2017年12月23日

製作国:

上映時間:83分

3.5

あらすじ

「ダンシング・ベートーヴェン」に投稿された感想・評価

映画館の予告で観て、絶対に劇場で観たいと思っていた。

今年の劇場で観る映画の締めはこれで決まり!

ベートーヴェンの第九といえば、年末の風物詩。子どもがいない時は、夫婦で合唱付を聴きに行ったりしていたけれど…絶対途中で寝てしまうのでベートーヴェン好きの夫には"いつも寝るよね"と言われてバツの悪い思いをしたことが。。
決してつまらない訳ではなく、心地よい音楽に身を委ねているとつい、、なのだ。

でも!これは第九とバレエ・ダンスの融合だから、、
究極のエンターテイメントじゃないかなぁ。。 期待値が高まる!

といってもバレエにはあまり詳しくないので、フランスの作曲家モーリス・ラヴェルの"ボレロ"がバレエ音楽だと色々調べていて初めて知った。

映画「愛と哀しみのボレロ」の中で、20世紀バレエ団のプリンシパル、故ジョルジュ・ドンが踊ったラストのダンスがそれはそれは素晴らしかった、、と語り草になっているらしいがそれも知らず。観なければ!

そのジョルジュ・ドンと恋仲だった天才振付師、故モーリス・ベジャールが手掛けた"ダンシング・ベートーヴェン"。
今作はその15年ぶりの再演に際して、スイスのローザンヌに本拠地を置くモーリス・ベジャールバレエ団と東京バレエ団、ズービン・メータ指揮イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団の共演作"ダンシング・ベートーヴェン"の東京公演までの演者達を追ったドキュメンタリーである。

とにかくバレエ・ダンサー達の肉体、動きが素晴らしい!
同じ人間…ではないよね、きっと。。鍛え抜かれた、余計なものを削ぎ落とした体の美しさに思わずため息が出る。

血の滲むような練習、とはこの事を言うのだろうな。。
舞台で観ると優雅に見える動きも、間近で観ると相当ダイナミックで力強い。床の着地の音や汗、息づかい等がリアルに感じられ、かなりハードだという事がヒシヒシとわかる。

予期せぬ妊娠やケガで役を降りなければならない現実、、
そんなダンサー達の悲喜こもごもが練習風景と共に綴られ、一つの舞台が出来上がっていくまでが丁寧に描かれる。

バレエだけでなく、音楽を奏でる側もダンスに寄り添う生演奏なので失敗は許されない。合唱団も舞台に立ち、ただならぬ緊張感が第九を更に盛り上げていく。。

丸々舞台が観られるわけではなく、ハイライトのみ観られる感じなのだが、それでも十分に迫力は伝わってきたし、芸術に携わる人々の魅力がキラリと光る作品になっている。

年末の気忙しい中、劇場に足を運んで良かったと思える作品だった。

モーリス・ベジャールバレエ団の芸術監督ジル・ロマンと大役を掴むも半ばで妊娠してしまうダンサーのカテリーナ、夫のオスカーがとても素敵で印象に残っている。日本人の活躍も観ていて誇らしかった。


何びとも肌の色や話す言葉で差別されない、というストレートで強い人間賛歌のメッセージを受け取った。。
hirogon

hirogonの感想・評価

4.0
ベートーヴェンの第九とバレエの融合。年末に相応しい作品でした!
このタイミングで見れて良かった!

スイス・ローザンヌのモーリス・ベジャール・バレエ団と東京バレエ団の共同東京公演までの9ヶ月に密着したドキュメンタリー。

モーリス・ベジャールはフランスの天才バレエ振付家。
彼は2007年に80歳で亡くなっていますが、日本文化にも関心があったことが説明されていて、今回のローザンヌのモーリス・ベジャール・バレエ団と東京バレエ団の第九の舞台もそんな背景の中で実を結んだ共演でした。

映画は、モーリス・ベジャールの後継者ジル・ロマン芸術監督の話を中心に、バレエの練習風景、関係者が語る逸話、団員へのインタビューに、公演の映像が随所に挿入されながら進んでいきます。

第九は、第4楽章の主題「歓喜の歌」が有名ですが、今回の公演における第九のメッセージには、”人類皆兄弟”・”平和への想い”等のモーリス・ベジャールの意志が込められています。
楽団は、ズービン・メータ指揮のイスラエル・フィルハーモニー管弦楽団。モーリス・ベジャール・バレエ団と東京バレエ団にイスラエル・フィルハーモニー管弦楽団という組み合わせ自体が、今回の公演のテーマを物語っています。

東京公演の80人余のダンサーによる舞台は見応えあります!
「公演の舞台の映像をもう少し見れたら、もっと良かったのに」とは思いますが、ドキュメンタリー映画としては、舞台シーンはあの程度が一杯かな。

私自身はバレエに関する知識は殆どなく、ローザンヌ国際バレエコンクールの特集番組を何度か見たことがあるくらい。そんな私でも十分楽しめました!
今回、バレエの練習風景や公演の舞台の踊りをじっくり見ることで、その動作の美しさに改めて気づかされました。
バレエは、人間の肉体の動作の究極の美の表現だと感じました。

今年の劇場鑑賞は本作で締めとなりました。今年最後の劇場作品として良い作品に出会えたことに感謝!
そうだね!人類皆兄弟だね!

言ってる事と、公演の内容は素晴らしいのですが、映画としてはちょっと...
思っていたタイプの映画と違ったからんんー、って感想。
でも音楽の綺麗さ、そしてそれをバレエという見て楽しむ表現方法に変えたのは何か綺麗なもの、と言われるのものに共通する、何か通じるものがあるのかもしれないと思った。音楽が消えて映像になるところが特に。
3楽章はやはり素晴らしい音楽ですね。
"希望は常に勝利である"
KR

KRの感想・評価

3.7
第九、ベジャール、と聞いて反射的に前売券を買い、何も情報のないまま観に行ったが、
想像とは違ったものの、勉強にもなり良かった。
というのも、
公演に向けて様々なトラブルが起こる、というのは当然として、
第九について様々な人物があれこれと考え、解釈し、最終的にそれを表現しているのが素晴らしい。
曲の解釈だけなら書籍でも足りるが、
映像としてバレエが伴うと説得力が桁違いだし、
第九の真髄が観る者の頭に嫌でも叩き込まれる。
専門書籍は知識がないと読めないが、
これなら一般人にも伝わると。
音楽専門家の解説ではなく、
ダンサーとしての解釈を、言葉のみならず身体で教えてくれるのは貴重だ。
もちろん音楽の力は言うまでもない。

ダンサーや演出家、みんな色々言うが、
人類みな兄弟だという、第九において最も大事なポイントについては、
関わる人がみんな意見が一致していることが伝わり、嬉しく思った。

バレエ公演全部や曲全楽章が流れるわけではなく、
あくまでドキュメンタリーなので、音楽は細切れとなる。特にソリストの歌唱は冒頭しか聴けない。
観終わったら必ず全部聴きたくなることだろう。

この作品を観て、
第九はぜひバレエ付きで観たいものだと思った。
そう思わせる台詞が何箇所も登場する。

公演のDVDは発売されているそうなので、
それも観てみたい。
実際東京公演を観た人によると、
二階席も「円」が見えて良いそうだ。

バレエファンはもちろん、
年末第九を聴きに行く予定がある人、
そして第九などもう何度も歌った経験のある人も、
今まで知らなかった第九の一面を見られるかも知れない。
第九交響曲をバレエとオーケストラと合唱の公演の模様や舞台裏を映した映画。
年末に観てみたかった映画でした。
冬、春、夏、秋と公演までの9ヶ月を追った作品でバレエで第九を表現。振付家の思想や意図が伝わってきました。
死と再生。
人類皆兄弟。
バレエは人種差別が無くて舞台に出る人達はみんな喜びの中で表現していました。
力強いバレエが色んな角度から見えて、耳が聴こえなくなったベートーヴェンでも視覚的に音楽が楽しめたのでは?という素敵なステージでした。
ごてふ

ごてふの感想・評価

3.7
有楽町ヒューマントラストにて。モーリス・ベジャール振り付けの«第九»公演のドキュメンタリー映画を鑑賞。場内お上品な紳士淑女で3割弱の入り。第九を聴くと年の瀬を感じますな。ベジャールといえば≪愛と哀しみのボレロ≫の強烈なイメージが残っている。クロードルルーシュ監督の大河ドラマは公開から36年も経つのだな。本作は人種・国籍を超えて激しい訓練と摂生で強靭な身体能力を得たダンサーたちの舞台裏を捉える。昨今流行りのCGやSFXなどより、その柔軟性や跳躍は驚異的である。イスラエルのオーケストラが奏でる楽聖のスコアとシンクロして舞う超人たち。音楽と舞踏の饗宴はサワリだけであったが、いつかは生の舞台を観てみたいものである。
NS

NSの感想・評価

3.8
バレエ、オーケストラ、合唱がコラボした第九です。
ドキュメンタリーってそんなに見たことないけど、面白かった!
季節ごとに章だてされてて、第九が章ごとに流れてくるからかな、全然飽きなかった。

年末は第九と言われるけど、やっぱり聞いておいて良かった。一年の区切りがつく。大晦日は恐らくガキ使観るだろうけど。
モーリス・ベジャールバレエ団が伝説の「第九」を東京バレエ団と共に初日を迎えるまでを追う。

バレエには疎いからこそ興味深く観れた。妊娠やケガなどで退く人々がリアル。そして高みを目指す人々は何にせよ美しい。映画は色んな事を教えてくれるのでありがたい。

スケルツォ、という単語とその意味を初めて知りました。