じゅんP

モリのいる場所のじゅんPのレビュー・感想・評価

モリのいる場所(2018年製作の映画)
3.8
『HUNTER×HUNTER』というマンガ内に念やオーラといった概念があるんですが、モリが使える円の範囲はまさにあの庭なんだろうなと。

精神的な意味合いでモリと庭、モリと奥さんの境目はきわめて曖昧なものに感じられた。

沖田監督は人の年輪を映画の尺の中に重ねるって離れ業を既に過去作で何度もやってのけてるけど、例えば『滝を見にいく』の素人で創り上げたリアリティとはまた別角度の、プロが醸し出すリアリティが自然と流れる空間は色々な制約を越えて「生きて」いるよう。

他にも、大きいものを小さく、小さいものを大きく切り取り、入念な前フリからドリフオチをつけ、あの世とこの世を地続きでつなげるなど、際限なく広がる豊かな画が伸縮自在の嘘に支えられて、映し出され続けていた。