シネマJACKすぎうら

モリのいる場所のシネマJACKすぎうらのレビュー・感想・評価

モリのいる場所(2018年製作の映画)
3.7
主人公の画家、熊谷守一の自宅の庭。
これが本作の本当の主人公といえるのでは?(笑)
ここで映し出される草木や虫、小さな動物たちの美しいこと。よってそんな自然の造形をいつまでもじっと眺める主人公が決して我々と異質の変人には見えない。
いや、むしろそんな彼の暮らし向きが羨ましくすら思えてくるのだ。

また、昭和のお茶の間を飾ったテレビ番組のオマージュが時折見え隠れする楽しさも。
アート系の映画と思いきや、意外と大衆文化に根ざした面白みにも溢れている逸品。