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橋のない川のriのレビュー・感想・評価

橋のない川(1969年製作の映画)
4.4
部落差別の授業でみたが、みた後の衝撃が強すぎた。部落の歴史については、昔から興味もあるし大学で授業も受けるくらいだからある程度は知っていたが、そこに描かれていた理不尽な差別には胸が押しつぶされそうになった。
先にいうと被差別部落民=ロクデモナイ奴という世間の差別的レッテルを、完全に取り払うことを目的とされているわけではない。この映画の中の被差別部落民の中には子供を下僕のように扱い自分は酒と暴力しかしないような輩もいる。
おばあちゃんが、孫がいじめられていることを泣きながら学校に訴えた時、先生たちが差別から全く対処しない、部落民なんだからあたりまえでしょ?差別の何がいけないの?笑わせないでよ?くらいの態度。傍若無人な穢多の男が女をかばい暴力を振るってしまったにもかかわらず警察で理不尽な体罰を受ける、挙げ句の果てに最後はゲームで被差別部落の地区が勝ったにもかかわらずボコボコにリンチされ優勝旗を横取りされそうになる始末。
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このような映画が今ではほとんど、一般的に見ることができない。
日本の隠したい歴史であるがために、私たちは知る機会さえも奪われている
戦争映画含めこのように真実を伝えようとしてくれている映画ほど、見るのが難しいのは何故だろうか
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ちなみに東版と今井版のふた作品あるが、今井版の方が総合的には評価を得ているが、結果上映禁止になってしまった
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