ナカムラ

ジョン・ウィック:パラベラムのナカムラのレビュー・感想・評価

4.0
世界観、アクション、前作から更にパワーアップ!…した結果、どこか"いききって"しまってきてる気もするが!それでも魅力的なジョン・ウィックユニバース!

鑑賞から間が空いてしまったので思い出しつつ。
復讐を誓う殺し屋、流れるような殺しのアクション、そこに、どこかゲームやコミック的な殺し屋コミュニティの存在が加わることで魅力的な世界を作り上げた1作目。
その1作目の魅力を損なうことなく見事に発展させた2作目。
そして3作目、前作でコンチネンタルより追放され、世界中の殺し屋から狙われることとなったジョン。その現状だけでも大変な事態なのに、追撃を逃れながら、ジョンのルーツとなる別の組織の存在や、モロッココンチネンタルに、謎多きコンチネンタルのボス(なのか?本当に)、NYコンチネンタルでも「いや、こんな空間ありましたっけ?」と言いたくなるフロアが次々開放…等々、とにかく世界観が広がりまくり!
勿論楽しいのだけど、ちょっとやりすぎ感が出てきてしまっているというか、1作目2作目はただただ格好いい作品だったが、今作で、ちょっとバランス感覚が乱れてしまった気もして、そこが☆5にしなかった理由かな。

アクションは素晴らしい。
多分相当に大変であろうことをやってるんだけど、それが上手くやりすぎててあまり大変そうに見えないのがまた凄い。
動物を使ったアクションシーン、しかも比較的長回し、これを違和感なくさらりとやっているように見えるというのが。
そのシーンに限らず、今作はアクションでの長回しが多かったように思う。前作はそこまでじゃなかったと思うんだけど。
これ、たしかに凄いんだけど、正直、演者のシンドさみたいなものが伺える場面もあって、少し考えものだなと。
そもそもジョン・ウィックって自分の中では体術の天才という認識ではなく(実際ちょいちょいやられてるし)、先読み力、空間認識や状況判断力の天才だと思っているので、体術をじっくり見せるというのは違うのでは?という気も。

ジョン・ウィックユニバースの展開は既に発表されているが、ジョンの物語は3作で終わると思っていたので、ラストは驚き。次回はどんな広がりを見せるのか、楽しみだ。
ナカムラ

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