滝和也

ジョン・ウィック:パラベラムの滝和也のレビュー・感想・評価

3.9
掟破りし者に
報いあり。

その報い三度の
容赦なし!

抜け忍カムイじゃなかった
キアヌ何処へ行く…。

「ジョン・ウィック:パラべラ厶」

前作において妻への想いを踏みにじった輩へ報復することで掟を破りし、ブギーマン、ババヤガこと最強の殺し屋、ジョン・ウィック。組織から追放され、1400万ドルの賞金首となった彼に襲いかかる殺し屋たち…。果たして彼の運命は! 

前作のレビューで抜け忍カムイの様と書いたからではないでしょうが、遂に敵忍者参上。平家の暖簾の寿司屋の大将が今回最強の敵(笑) しかもきゃりーぱみゅぱみゅのにんじゃりばんばんのテーマで現れたからもう爆笑(笑) 

演じたマーク・ダカスコスは片言日本語で変な味があり、キャラもジョンのファンな上、弟子はシラット使いでもうムチャクチャな存在。だがそれがいい(笑)

予想された事態ではあるものの、最初の30分のアクションだけで、もはや最高すぎる…。ナイフの雨あられ、馬を使い蹴り殺す、馬上でバイクと対決と…書いていてもなんだか分からない(笑) やはり馬の後ろに立ってはいけませんね(笑)

前作迄の容赦なしのアクションは更に続き、今回はハルベリーとデュエットが中盤に。犬使いの殺し屋と言うアクションにエッセンスが注入されてます。過去最高に痛そうな攻撃が…。男の急所を噛むように躾てはいけません(笑)

後半の敵最強部隊は防弾が半端なく、容赦なしに大量に弾丸を叩き込まないといけないと言うアクションの工夫が。容赦なしと言うかしつこいくらい(笑) 今考えると黒澤明の用心棒でリアリティを出すため三船敏郎がやった二度斬りの妙技の増幅パターンなんですよね。これ。確実に相手を仕留めるための。

ジョンの出自も明かされ、やはり引き込み式の技が多いのはサンボがベースで逆関節、投げが多くなるのに納得。掴んだら勝ちですからね(^^) 合気道や少林寺拳法の要素を含むコマンドサンボっぽい。敵も強くなってきてるみたいで、以前にも増して、まぁボロボロなんだけど…。

もうストーリーなんかどうでもいいくらいにガンフー、多彩な肉弾アクションの釣瓶うち。キアヌのオリンピック・スラムまで炸裂しますからね。

それと戦いの舞台はブレード・ランナーやブラック・レインのリドリー・スコットが作ったかの様な世界。暗闇とネオン光る鮮やかなニューヨーク。炎の薄明かりが光るカサブランカ。しかもバイクで日本刀で戦うアクションあり!ブラック・レインですか!と嬉しくなる(笑)

何か…色んな意味で日本に毒されていて(笑) 
キアヌもチャド監督も親日家らしいけど、ちょいちょいぶっ込んでくるので、楽しくなっちゃいますよ…。

ただ…これまだやるんだ…。あの結末はどうなんだろう…。どうも真意が摑めなくてモヤっとするのでちょっと減点かなぁ…。次作に更に期待ですね。
滝和也

滝和也