MayumiI

さびしんぼうのMayumiIのレビュー・感想・評価

さびしんぼう(1985年製作の映画)
4.6
高校生のヒロキ(尾美としのり)は尾道にある寺の跡取り息子。ヒロキは毎日友達と遊んだり、カメラのファインダー越しに「さびしんぼう」と名付けた美少女(富田靖子)を見つめていた。ある日そんなヒロキの前に、同じく「さびしんぼう」と名乗る白塗りの少女が現れる。

たぶん、3回目の鑑賞。

「時をかける少女」も含めて、このころの尾美としのりがたまらなく好き。一人二役の富田靖子もすごく魅力的。大林監督は美少女を本当に魅力的にとるなあ。
そして、ショパンの「別れの歌」が流れるだけで、この映画を思い出して、ちょっとほろっとしてしまう。

今回改めて見て、ヒロキの母(藤田弓子)と現在の自分がほぼ同い年であることを知り、愕然とした。

この映画は、さびしんぼうがヒロキに言った
「人を恋することはとっても寂しいから、だから私はさびしんぼう
でも寂しくなんかない人より、私ずっと幸せよ」
この一言に尽きると思う。

いつしか自分も平凡な大人になり、平気な顔をして暮らしている。
さびしんぼうな自分も忘れてしまう。
切ないけれど思い出は自分を励ましてくれる気がする。
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