のどか

マーラ・マーラ/プエルトリコのトランス・コミュニティに生きる美しき人々ののどかのレビュー・感想・評価

-
ドラァッグ・クィーンの美しいイメージが先行してしまって「美しくないと、トランスではない」と生きにくさを生んでしまっている。まず、ドラァッグとトランスはラグビーとアメフトのように違うもので(だいぶ違うけど、通ずる点も多少ある)、トランスと言われることを嫌がって「性的違和感」と言い表す方もいたり、性について考えさせられることの多い映画だった。

プエルトリコの熱気が街並みから伝わってくるのと同時に、苦悩しながらも人生を勝ちとろうとする熱量が伝わってくる。セクシャリティというよりも、私だって、誰だって、持つことのできる、人生との向き合い方だった。



ここから、ネタバレ


セクシャリティについての面ばかりが注目されたとしても、私が持っているのはその一面だけではない。娼婦になるのは、好きでなるわけではなく、選択の自由がないからというひともいる。まずは、就職時の差別をなくしてほしいという彼女たちのデモ行進。自らの視野がひらけた。


これはもう個人的なことだけど、ル・ポールのドラァッグ・レースで私の一押しだった、エイプリル・キャリオンの番組出場間際の、わくわくしながらパッキングしているお姿を見られて、感無量です‥。
のどか

のどか