菩薩

最初で最後のキスの菩薩のレビュー・感想・評価

最初で最後のキス(2016年製作の映画)
2.5
比べるべきところは『藍色夏恋』であったり『明日、君がいない』であったりすると思うが、そんな傑作と比較してしまうとどうしたって作りすぎ・やり過ぎ・狙い過ぎのトリプル・スギーが目につきだいぶ評価が下がる。きっと前半のポップな作りから後半のシリアスな作りへの大谷の高速スライダー(本当は伊藤智仁の名を挙げたい)の如き落差を楽しむべき作品なのだと思うが、それにしたって自分達の孤立を深めるだけの小さな反撃、しかも他人の身体的特徴を暴露するあのやり方には眉を顰めてしまうし、そもそも壁の落書きをそのまま放置する教師陣の無能さと言ったら無い…。あと目の前の明らかに悩みを抱えている生徒に向かって一方的に「強くなれ。」とだけ言い放って無理矢理生徒から「大丈夫」を引き出す様な教師も今すぐ辞表を出すべきだと思う、声をかける事自体は間違いでは無いと思うがあれはダメ。言い方は悪いが「厄介」を抱えてしまった親側の苦悩が描かれていたのは良いのだが、我々はここで『耳をすませば』の雫父の「人と違う生き方はそれなりにしんどいぞ、何が起きても誰のせいにも出来ないからね。」の金言を思い出さなければいけないし、それがあってこそ親が子供の味方でい続ける事の有難さと言うのが強調されるのでは無いかと思う、その点がちと弱い。実話を基にとの事だから駄作だと言い切れない部分はあるし、この作品を観て救われる少年少女がいればそれに越した事は無いが、先に挙げた二作を前にしては正直個人的には存在意義があまり無い。青春はもっと繊細だし思春期の少年少女はもっと脆い、ってのはあくまで個人的な思い込みだし、この作品から学ぶべき事も確かにある、悲劇を繰り返さぬ為にと言う作品の主張もごもっとも、ただそもそもレディ・ガガになんの思い入れも無い俺からすると…軽過ぎる…。