ゆめちん

運命は踊るのゆめちんのレビュー・感想・評価

運命は踊る(2017年製作の映画)
3.5
運命は踊る

とてもいい邦題だと思います。

ストーリーは3部構成で、それぞれミハエル、ヨナタン、ダフナの視点から描かれる構成となっています。

現代のイスラエル
ミハエルとダフナ夫婦のもとに、兵役中の息子ヨナタンが "戦死した" との知らせが届きます。衝撃を受けるミハエルと、ショックで気を失うダフナ。幸いなことにそれは誤報でしたが、怒り収まらぬミハエルは、すぐに息子を戦地から家に帰すようにと要求します。

この作品は静かに映像が流れ、ゆっくりとストーリーが動いていき、とにかくセリフが少なく、"想像力を楽しむ" そんな映画だと思います。

実際に最後の3部目では、ミハイルとダフナの関係について???となるはずです。
そしてその原因が最後まで明かされないため、色々と想像力が広がっていくのですが、その想像を超えた結末に唖然とし、"1つの誤報"があまりにも悲惨な運命を辿ってしまうことに、何とも言えない気持ちになります。

ちょうど真上から検問所を撮影してるシーンが何となく手の中で踊らされている感覚で面白いし、アニメーションシーンもこの作品のいいアクセントになっています。

ミハエルとダフナの二人の豊かな表情が印象的で、この作品の悲しくて切ない運命を見事に映し出していたと思います。
ゆめちん

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