atsushi

パンとバスと2度目のハツコイのatsushiのレビュー・感想・評価

3.7
2019/09/21 1回目
【2019年154本目】
男女がずっと一緒にいる事と孤独についての考察。

姉妹が家で会話する場面。
恋愛のメタファーとしての絵画。
"絵の完成っていつだと思う?"という問いとその返答はまさに恋の終わらせ方についての話だなと思います。
このように会話の随所に恋愛が散りばめられています。

ふみの日課は、パンを食べながらバスの洗車を眺める事。
まるで彼女が日々を繰り返すように、そのシーンが一定間隔で差し込まれます。
今泉監督はこれまで、限りなく日常に近いところでの恋愛を描いてきました。ラストシーンのあの景色はけして特別なものではありません。誰しもが見ることのできるもの、あの"あけぼの"の景色こそが今泉作品の共通テーマであり、象徴だと思いました。
atsushi

atsushi