パンとバスと2度目のハツコイの作品情報・感想・評価

パンとバスと2度目のハツコイ2017年製作の映画)

上映日:2018年02月17日

製作国:

上映時間:111分

3.7

あらすじ

「私をずっと好きでいてもらえる自信もないし、ずっと好きでいられる自信もない」と、独自の結婚観を持ち、パン屋で働く市井ふみ(深川麻衣)が、中学時代の“初恋”の相手・湯浅たもつ(山下健二郎)とある日偶然再会したところから物語は始まる。 プロポーズされたものの、結婚に踏ん切りがつかず元彼とサヨナラしたふみと、離婚した元妻のことを今でも忘れられないたもつが織りなす、モヤモヤしながらキュンとする“モヤキ…

「私をずっと好きでいてもらえる自信もないし、ずっと好きでいられる自信もない」と、独自の結婚観を持ち、パン屋で働く市井ふみ(深川麻衣)が、中学時代の“初恋”の相手・湯浅たもつ(山下健二郎)とある日偶然再会したところから物語は始まる。 プロポーズされたものの、結婚に踏ん切りがつかず元彼とサヨナラしたふみと、離婚した元妻のことを今でも忘れられないたもつが織りなす、モヤモヤしながらキュンとする“モヤキュン”ラブストーリー。

「パンとバスと2度目のハツコイ」に投稿された感想・評価

【片想いの美しさを描くこの映画を観て、深川麻衣への片想いは続く。】
初主演映画素晴らしかった!!!

………
日常に始まり、日常に終わる。
日常を揺るがすような大事件なんてない。妹が居候として転がり込んでくるか、せいぜい洗濯機が壊れるくらい。物語は平坦な装いではあるけど、心理描写はとても細やか。
まず、まいまいの初主演映画が、こんなにも素敵な映画に仕上がったことが、とてもとても嬉しい。それは、アイドルグループの人気メンバーを起用したのではなく深川麻衣という人間を起用し、彼女の人となりが脚本に乗っていることもあるだろう。
まいまい毎日マイペース。
市井ふみ(深川麻衣)はとことん同じペースで暮らす。朝は3時半に起きてパン屋さんに行き、仕事が終わるとバスの洗車を見てから、夜になるときまって目薬を差す。
始まることは終わることにつながる。そして独特の恋愛観。と言っても、ふみの感覚はすごくわかる。「一生愛し続ける自信も、愛され続ける自信もないから、結婚できない」と2年付きあった彼氏からのプロポーズを断ってしまう。
それはふみ自身が、かつて、大好きでずっと続けていた「絵を描くこと」をやめてしまったことが大きいのでは、と思った。つまり自分の「好き」も誰かの「好き」もいつかは終わりが来てしまうこと。だから、結婚はできないと思ってしまう。この流れるような描写はとても見やすい。
この映画の大きな役割が「目」だと思う。
ふみが緑内障で、毎日目薬を差さないと、いつか失明してしまう。という設定がなぜあったのか考える。そして、唯一目薬を差し忘れたシーンは、たもつ(山下健二郎)と二人で飲みに行って帰ってきた場面。初恋の人との再会に、お酒と2つの意味で酔ってしまったふみは劇中初めて目薬を忘れる。妹・二胡がいなければ失明へと一歩近づいていたのだ。二胡のファインプレー。あと、ふみにこ姉妹最高でしたよね。本当に姉妹にしか見えなかったです。少し話が逸れました。二胡がふみの絵を描くときにふみを見る「目」がやたらアップになってたことからも読み取れますね。と同時に、ふみには「失明」という来ないであろう終わりも存在することを予兆させる。ここもまた、ふみの恋愛観につながって来るのではないか。
そして、恋愛において、終わらないためには始めないこと。両思いになってお互いを知ると嫌いな部分も見えてくる。ずっと好きでいるためには、好きだと言わないことだ。片想いのままい続けることだ。こんな風に、片想いを、成立していない恋を肯定した映画は見たことがなかった。人間、やっぱり不安になるから、言葉や約束に安心したくなるだけなんじゃないか。それが「孤独」なのではないか、と思いました。
片想い万歳。

パン屋でバイトしてる僕が最後に言いたいのは、フランスパンはめちゃくちゃ硬いので殴られると木の棒で殴られるくらい痛いよ、てことです。
na

naの感想・評価

3.0
ほんわかしていて和んだ。深川麻衣ちゃんがひたすらに可愛かった
さおり

さおりの感想・評価

3.5
山下健二郎と深川麻衣、大好きな人達が主演してて全シーンが目の保養だった。内容もよかった。こじらせ女子の「私は寂しくありたいんだと思う」ってセリフ、共感しかなかった。勝手に寂しくなるの、得意だから…
オダ

オダの感想・評価

4.5
しばらく引きずっている

このレビューはネタバレを含みます

恋愛がテーマではあるのだけど、いわゆるラブコメディのようなドタバタは無く、優しい温度感で包まれた映画。大きな展開がない代わりに、より深く哲学的な色彩を帯びている。スクリーン上の現象としては本当にミニマルなことしか起こらないからそういう意味では盛り上がりに欠けるのだけど、伝わってくるものは少なくない。
本文以上にその注釈が充実した本を読んでいる感覚に近い。反芻することが求められる映画。それが良い手法なのかは分からないけれど。

・ふみのキャラクターがいい。ふみを演じる深川麻衣がいい感じの普通っぽさを醸し出しているのだけど、やってることはなかなかの変人。
バスの洗車を見るのが趣味。
携帯を携帯しない。
朝焼けが見たいからパン屋に就職。
友人の言われるままラブレターにくるりの東京を引用 などなど。

・洗濯機が壊れたシーンが印象的。二胡が帰ってきた時の、途方に暮れてしまったようなふみの佇まい。時が止まってしまったような空気感、「洗濯機壊れちゃった」と言う彼女の孤独感たるや。このシーンの演技・演出は素晴らしかった。

・冒頭で、ふみの目から目薬が溢れて頬を伝うシーンも良かった。このシーンも無表情でありながらどこか物悲しさを感じさせる

・ふみとたもつの関係性と並行して、「孤独とは何なのか?」という問いをめぐって映画が進んでいく。考えてみれば、人と関係をとり結ぶことと孤独であることは表裏一体であって、この取り合わせは自然であるのかもしれないが、しかし作中でその位置付けが明示的に示されない以上、解釈の仕方に悩む部分でもある。

気になったところ
・全体的にライティングがのっぺりしてるというか、nhkっぽい。伊東から帰るシーンとか、もっとやりようがあったんじゃないかなと思う。
・深川麻衣の演技がちょっと「お芝居」っぽくて、気になるところがある。演出に左右される感じ。コメディとか、空気感が設定されてる作品の方が向いてそう。「the 普通」(もちろん尋常じゃなく美しいのだけど)な佇まいは素晴らしい。
めい

めいの感想・評価

4.0
すき〜
nagisa

nagisaの感想・評価

3.5
180711 CINEMA ONE h-st.
ZIMA

ZIMAの感想・評価

-
こんな女の子はめんどくさすぎる。けど凄く共感できちゃう。

誰かの時間を優占することが結婚なのかね。独りでいることに慣れてしまったり、それがルーティーンみたくなってしまうと、諦めだったり(人に対してだったり)するよねって。やっぱりめんどくさいけど解る。

「魅力の本質を知ってしまっても憧れ続けることができるとすれば…」これに尽きるお話でした(やっぱりめんどくせぇけど解る)。

別に乃木坂のファンでも、三代目のファンでもないのですが、2人ともとても好感が持てました。こんな感じの静かで、スローな邦画は好きですな。


関西テレビなのに立川がて出るのは何故でしょうか?
鰯

鰯の感想・評価

3.7
好きにならないで

パン屋で働くふみの日課は、仕事終わりにパンを食べながらバスの洗浄を眺めること。ある日、中学の同級生たもつと再会したことから、日常に変化が訪れる。

主人公の恋愛観(いつまで好きでいられるかわからないし、好きだと思ってもらえるかもわからない)というのが、周囲とのやりとりで「変わってる」ものとして扱われているのですが、個人的には共感しっぱなしでした。誰と付き合っても「ひとり」も重要、という考えにも首が痛むほど頷きました。
もう1人の同級生さとみのキャラクターにも少なからず共感するところがあり、何となく恥ずかしい記憶を掘り起こされたような気分
一方、たもつの言動には全く理解が及ばず、何だこいつうじうじして、と怒りがこみ上げてきました。それももしかすると同族嫌悪というか、通じるものを感じたからかもしれません。今泉監督はいや〜な心の機微を拾い上げるのがうまいと思います

パジャマシャツのくだりは相当良かった。多くはない衣類を着まわす日常も◎
ランドリーでのやりとりも好きですね
それから、ある場面で「学校へ行こう!」を思い出しました。大人になっても本音を吐き出すには労力が必要なんですよね

惹かれる箇所はあったものの、あまり山下健二郎さんの演技が好きになれず、ちょっと残念でした。もっと「うじうじ感」を前面に押し出してほしかったかなあ。顔が映るショットの多さにも違和感を覚えました
恋愛が拗れに拗れて混沌とする瞬間を期待しましたが、今作はイマイチ。
見終わったあと、ケータイ見たらパンあげるってラインきてた。みらくる。
あとは、わたしはこれに共感する方のこじらせ方じゃない。
>|