くわまんG

狼/男たちの挽歌・最終章のくわまんGのレビュー・感想・評価

狼/男たちの挽歌・最終章(1989年製作の映画)
5.0
あらすじ:邪悪な強者から善良な弱者を守る時、暴力は瞬間的に正義を得る。

仁義を通して仲間にハメられた殺し屋を追うのは、仁義を通して仲間から干された刑事で…というストーリー。

命をみだりに奪い続けてきた殺し屋がハッピーエンドを迎える条件は、命を使って誰かの未来を守ること。罪滅ぼしのカタルシスと、法が機能しない無情が相まって、その最期はこの上なくエモい。

“善人は誤解される”世の中で、それでも善を貫いた悪漢は夢を見た。傷つけ愛した女とのささやかな共同生活…は叶わなくても、女だけでも幸せになる夢を。

金も地位も肉体も、形あるものは全て失われたが、引き換えに残った想いはいつまでも消えず、遺された者たちを導き続ける。善人が誤解されず、力が悪用されず、誰もが幸せを見つけられる世界が訪れるその日まで。