金柑

英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン 2017/18 ロイヤル・オペラ「白鳥の湖」の金柑のレビュー・感想・評価

4.8
こんなん泣くやん……

マシューボーン版ハマった頃に聴きすぎたのもあるんだろうけど、序曲だけで泣きそうになるし1幕の群舞で泣きそうになるし2幕の白鳥たちの登場で涙出てしまった
私は小さい頃からずっときっとこれからもずっとチャイコフスキーが好きなんだと思う…

音楽だったり踊りだったり演技だったり、パフォーミングアーツにおいて「観客が何も心配する必要がない」ってのは本当に大事だなとひしひしと感じてしまうのであった。
マリアネラとワディム始めとして、やはり「ロイヤルバレエだから」という圧倒的安心感すごいよ。

マシューボーン版とのデジャヴがいくつか。
1幕冒頭の男性陣がみんな並んで敬礼してるあたりとか。
2幕で白鳥たちが全員登場して並んでるところとか。(羽をフワーッとしてる感じとか特に)
もはやオリジナルがどんなだったかぼやけてきてるのでオリジナルの方がそうだったのかもしれない。

要所要所オリジナルの振付を持ってきているので、忘れかけていた記憶が呼び覚まされて胸がいっぱいになって泣いてしまう。
これは個人の思い入れのやつ。
あーーーこんなだったわーーーって一人で興奮してた。
2幕とか…黒鳥のパドドゥとか…

音楽のテンポが慣れ親しんだのと違うのはよくあるけど、思わぬところがスラーになったり、強調されるセクションが異なったりするだけでこんなに新鮮に聴こえるんだなーと面白い。
特に2幕ラスト!!大きな2羽の白鳥のところが半音下げ?のキーになってたのはちょっとびっくりした。
4幕終盤もちょっと変えてあったかな。

アレクサンダー推してるので王子の友人という立場おいしくて嬉しい。演技部分が多いのが嬉しい。
ワディムはさすがの長身で中心にいるだけで映える…
マリアネラは筋骨隆々でちょっとビビるけど流石の品格と貫禄という感じ、オディールのかっこよさたるや
妹たちの可愛さも好き、というか1幕のベンノはパドトロワ想定の衣装の色だったのか〜最高〜

追加振付のクレジットにアシュトンってあるのがずーっと疑問だったんだけどチャルダッシュの振付が完全にコッペリアで笑ってしまった、あんな引用の仕方ある…?!w
でも好きだしソリストが推しだったので良いです、トリスタン〜
ナポリのペアもバーンスタインセンテナリーで私が推してたペアな気がするな

オディールに対するワディム王子の笑顔が完全に骨抜きにされてるしそれを見て笑うマリアネラオディールがかっこよすぎて私が惚れる。
アレクサンダーはあの色合いであの形の衣装着てると完全にくるみ何でもないです。女王の雰囲気はやっぱりマシューボーン版とぼんやり重なる。

3幕ラストはまさにスペクタキュラーすぎて観客の割れんばかりの歓声大喝采に混じりたかった…鳥肌止まらなかった…すごすぎ…
白鳥は数の強さを感じる演目だったけど今回特にだったな、2幕の白はもちろん3幕ラストの飛び交う黒鳥たち、ドラマティックで最高…

一番最後あの演出は、ずるいよ…
音楽が最高すぎるのと相まってまんまと泣きそうになった。
基本的にジークフリートはクソ野郎!なんでオデットとオディールの見分けもつかないんだバカか!みたいに思うんだけど、リアム版はなんだか最後一緒に悲しくなってしまうな
亡骸だけ残るなんて酷だ

バレエが好きでよかった幸せ。ありがとうチャイコフスキー。ありがとうロイヤルバレエ。ありがとうリアムスカーレット。明日からも頑張って生きます。



テンションのせいで褒めまくってる感じなんですけど、ちょっと気になったとすれば振付が曲のリズムに収まりきってない…?みたいなのがちょこちょこあった。
分かりやすいのはナポリの踊りかな
細かい振り詰め込みすぎて収まってないというかステップ踏むのが精一杯みたいになってた
既存の作品に振り付ける難しさなんだろうか