「IT/イット “それ”が見えたら、終わり。」の続編。前作は登場人物達の少年時代が描かれたが、今作では27年後の大人になった彼らとペニーワイズの対決が描かれる。
ホラー描写、驚かせ演出は前作見たとき結構強烈に感じたけれど今作はよりそれが増している。感覚としては「怖い」というよりも「気持ち悪い」が勝つ。中華料理屋でのシーンなんかはインパクト大きくて本当に気味悪いシーン。かなり印象に残る。
今作は169分とかなり長尺だけれど登場人物の過去を一人一人描いていて、あの人数を一人ずつ描いていけばこの長さになるのもしょうがないかも。
過去と現在がシームレスになっているような描き方がとても良い。この描き方がされる事で、子供時代のトラウマや過去を今でも引きずっているように思えるし、ペニーワイズは過去や今といった時間を超越して襲い掛かる存在である事を表現しているように思える。
ペニーワイズとの対決シーンになるにつれ、ただのモンスター映画のような見せ方になってしまっているのはちょっと残念。
これまでの恐怖演出等の前フリはなんだったのだろう?と思ってしまう。ペニーワイズ自体も今作では印象は薄い…。
ただそれぞれのトラウマと立ち向かってペニーワイズと戦う彼ら、そしてかけがえのない友情はホラー映画なんだけれどかなり感動する。
原作者でもあるスティーブン・キングがカメオ出演したり、途中キング原作「シャイニング」の名セリフ「Here's Johnny!」がオマージュとして使われていたり小ネタも豊富。