社会のダストダス

IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。の社会のダストダスのレビュー・感想・評価

3.3
前作(17年)鑑賞済み、テレビドラマ版(90年)は未鑑賞。
基本的には前作があっての続編作品だけど、それぞれの過去(トラウマ)を丁寧に描いているため初見の人には大まかなあらすじが分かるようになっているし、前作を観た人には誰が成長してどうなったのかが混乱しない作りになっている。

大人になったキャストたちは大変豪華で、27年後のルーザーズクラブも子役たちの雰囲気を引き継いでいるのは流石だと思った(ベンがベバリーとビルを見つめる様子とか特に)。

ペニーワイズは明らかな予算増額の恩恵を受けていて子供たちを間食しながら、大人になったルーザーズクラブ達に27年分のサイコセラピーを施してくれる。

演出面に関しては多少グロいシーンはあり、3時間弱の尺の随所で”それ”が暗躍しているので、ホラー映画の苦手な方は水分を摂り過ぎるとズボンの中でアクシデントを起こす可能性はある。
ホラー映画好きならそれほど怖くはないかもしれないが、あの手この手で追い詰めてくるペニーワイズの執拗さには、次はケツからハンマーでもひり出すんじゃないかとワクワクさせらるんじゃないかと思う(「遊星からの物体X」ネタには思わず声が出てしまった)。

前作鑑賞後にテレビドラマ版のほうも気になったけど、そちらを見てしまうと先に結末を知ってしまうと思ったので続編を待っていた。個人的には2年待った甲斐がある完結編になっていて良かった。
ほか、自身の映画作品にあまりいい評価をしないといわれている原作者のS・キングがしっかり台詞付きで出演していたのが印象的だった。