Taka

IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。のTakaのレビュー・感想・評価

4.2
あれから27年後。ルーザーズクラブとペニーワイズとの最終決戦を169分かけて丁寧に描き上げ、過去と現在が繋がり、一つのケリをつける80's青春ジュブナイル巨編が完成した。
‪改めて前作を観た上で今作を見て感じるのはホラーというより80's青春ジュブナイルの一大巨編って感じでしたね。2010年代に「ストレンジャー・シングス」などでもやり尽くされた80'sリバイバルの完成形が出来上がったと思いました。27年後、大人になり、ペニーワイズとの戦いで自らの青春にケリをつけるルーザーズクラブの姿は良かった…‬
‪作品構成としては同じく今年公開された3時間映画の「アベンジャーズ/エンドゲーム」に似た構成。再集結→過去を振り返る旅に出る→最終決戦→エピローグという感じ。‬この過去を振り返る旅ってのがルーザーズクラブ各々の過去と現在をちゃんと繋ぐという前作と今作とを補完する良い役割をしてると個人的には感じる。
‪そして、ペニーワイズとの最終決戦。前作や過去を振り返る旅から徐々に感じていた巨人、モンスター描写が全開となる。監督がハリウッド版「進撃の巨人」を務めるという報があるだけにこれならアリだなと思わせる描写の数々。‬この監督なら、ゴジラとか怪獣映画も観てみたいなとも思った。‬
‪あと、今作は随所に予算増えて頑張ってるなと思う箇所があるんだけど、最終決戦もその一つで、しっかりとペニーワイズがルーザーズクラブの過去とのトラウマと真っ向から勝負する構成にしてるのも面白い。‬
‪ただ、この展開が前作とほぼ似た構成で且つペニーワイズやルーザーズクラブのオチがこれで良いのか?という気分にもなって、ちょっとだけ腑に落ちない展開だけど、しっかりとルーザーズクラブの青春が締まる構成なので全然アリではあるといった感じで、‪169分かけて薄いと感じる人もいるだろうし、これはこれで現代的作風からしたらアリだろと思う自分がいる(ただ、自分はテレビ版を観てないので単純に1作品として評価してます)。‬青春が締まり、大人として新たな旅路が始まる。個人的には前作よりは良く頑張ったと思える作品でした。‬
ペニーワイズとのオチは「ジョーカー」との表裏を感じたり、今作の描写を踏まえると展開はハリー・ポッターと死の秘宝的であったり、実にワーナーらしいなとも思ったりした。
とにかく、面白いから前作観てから鑑賞してね(アベンジャーズのEGはIW観なきゃいけないというのと同じ)。
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