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IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。のSembのレビュー・感想・評価

3.0
少年たちが大人になりトラウマな過去と向き合うドラマパート、そして悪の権化であるペニーワイズと一致団結して闘うホラー/アドベンチャーパートが中途半端に融合した作品と言える。カメラワークや音楽、演出もよく言えば王道だし、悪く言えば見慣れたものだ。無論、同作家の「スタンド・バイ・ミー」を思い出すし、「SUPER 8」や「E.T」も彷彿とするが、いまいち目新しいものでもないし、何番煎じかの一過性の映画にすぎないかという印象が残る。役者陣もあまり印象に残らず、べバリー(子役)のソフィア・リリスが個性的だなと思うが、同作で一番目立っていたのはカメオ出演のスティーブン・キング(質屋店主)とグザヴィエ・ドラン(冒頭で食われるゲイ)。特に逸脱するような面白さはなく、結局この映画はなんだったんだと思わせてしまうのも無理はない。
なおクリーチャーの登場が多いが、これもいまいち興味を引くようなデザインではない。怪奇的ハリー・ポッターだ。ペニーワイズに関しても結局(もちろん今作が先駆者だが)「ジェノバ」「ラヴォス」かあと思う。
たくさん脅かしてくるけど、基本的にはコメディ。
766本目。
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