東京国際映画祭学生応援団

プラスチックの海/プラスチック・オーシャンの東京国際映画祭学生応援団のレビュー・感想・評価

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<活動紹介>
7月は「映画を通じてSDGsについて考えよう」というテーマでnoteに記事を投稿しています!
noteの記事はプロフィール欄にあるリンクからホームページに飛んで頂くとありますので、是非ご覧ください!

今回は、SDGsの17のゴールの中のゴール14にあたる「海の豊かさを守ろう」を考えるきっかけになる作品として「プラスチック・オーシャン」を選びました。

<レビュー>
事実は小説よりも奇なりと言わざるを得ない、フィクション以上に深刻な問題が、この広大な海に広がっている…。

本作品が取り上げる題材は、ズバリ「海洋汚染」
プラスチックごみによって蝕まれた青い海は、景観、動物、環境、そして私たち人間へと、その被害を拡大し続けている。

すべては人工的に生成されたものであり、自然に帰化しない、分解されないというプラスチック最大の特徴であり、それによる負の側面が原因である。

地球上で、この問題に気付いていない生物は人間だけであり、まさにその現実に警鐘を鳴らす1本だろう。

これだけ偉大なプラスチックという存在に、多大なる恩恵を受けてきた私たちにとって、今すぐに手放せる代物ではなく、本作もそんな無理難題は突きつけていない。

様々な角度から見るデータや、生々しい現実の描写を追うことによって、観客の意識改革に働きかけてくる作りには、製作者の強く熱い思いが伝わってくる。

海洋学者でも環境保護活動家でもない我々に、一体何を伝えようとしているのか。
この映画が見せてくれるのは「起承転」までであり、美しい「結」を作れるかどうかは、きっと我々の実生活に懸かっているのだろう。

ぜひドキュメンタリーの"面白さ"を存分に感じて欲しい。

《鑑賞者:ひろ》