RIO

グレインのRIOのレビュー・感想・評価

グレイン(2017年製作の映画)
3.8
宇宙の持っている素粒子を種に持たない
人類は宇宙の生態系に馴染まない

遺伝子が途絶えてしまう事態をなんとかしなくてはと
行方不明の学者アクマンを探す旅に出るエロル
道をゆく難民たちの列
道の境に置かれた電磁波塔
目には見えない境に触れた途端に
発射される磁気が凄まじい
その壁を超えなくてはならない

荒涼とした大地には人間が残した傷痕
飢えと乾きに朦朧となるエロルに小さな命が話かける

土の上に書かれるサークル
下に広がるアリの巣を描く
陽のあがる方角と沈む方角が教えること
Breath or Wheat
アナトリアの詩人ユヌス・エムレの言葉だそうです
この寓話をエロルが飢えをとるか魂をとるか演じてました

監督のストレートな表現
始めから最後まで撮影は何処なんだと
気になるばかりのカッコ良さ
モノクロの映像の美しさで大満足
カッパドキア・トルコ アナトリア・デトロイト
ロケ地の移動など撮影5年の期間が過ぎると同時に
監督が描きたかった未来が現実になっていくのを
目にしながらの製作になっている
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