宇宙の持っている素粒子を種に持たない
人類は宇宙の生態系に馴染まない
遺伝子が途絶えてしまう事態をなんとかしなくてはと
行方不明の学者アクマンを探す旅に出るエロル
道をゆく難民たちの列
道の境に置かれた電磁波塔
目には見えない境に触れた途端に
発射される磁気が凄まじい
その壁を超えなくてはならない
荒涼とした大地には人間が残した傷痕
飢えと乾きに朦朧となるエロルに小さな命が話かける
土の上に書かれるサークル
下に広がるアリの巣を描く
陽のあがる方角と沈む方角が教えること
Breath or Wheat
アナトリアの詩人ユヌス・エムレの言葉だそうです
この寓話をエロルが飢えをとるか魂をとるか演じてました
監督のストレートな表現
始めから最後まで撮影は何処なんだと
気になるばかりのカッコ良さ
モノクロの映像の美しさで大満足
カッパドキア・トルコ アナトリア・デトロイト
ロケ地の移動など撮影5年の期間が過ぎると同時に
監督が描きたかった未来が現実になっていくのを
目にしながらの製作になっている