あいうえお

スヴェタのあいうえおのレビュー・感想・評価

スヴェタ(2017年製作の映画)
1.0
この作品がどのような経緯でコンペに選出されたのかを知りたい。
聾唖者というマイノリティを描くのであれば、彼女らによって作り出される特異な「空間」を、手話以外のコード(or 手話のコードを掘り下げて)を利用して表現するのが必要不可欠なのではないか? これを怠った本作はもはや解釈する価値もない作品へとなり下がったと個人的には思う。作家性の有無以前の問題。リアリズムの“新しい”解釈を豪語する痛々しさ。
前作『私の坊や』を観ていたので本作にはほとんど期待しなかったけれども、その微々たる期待をも裏切る酷い作品となってしまった。色んな意味で次回作が待ち遠しい。