映画太郎

愛と法の映画太郎のレビュー・感想・評価

愛と法(2017年製作の映画)
3.7
冒頭、LGBTのインタビュー拒否映像からすでに、作為というか、「マイノリティに優しくない日本」「多様性を認めない日本」という結論ありきの編集なんだな、とちょい違和感があった。その違和感はずっと残りつづけたが、でも、そのことを差し引いても、カズ&フミの夫夫と、彼らをとりまく家族や仲間たちを描いた物語として、とても魅力的で心に残る作品だった。

2人で弁護士タッグを組み、社会と正面から向き合い、自分たちの考える正義のために、法と愛を武器に闘う姿は、とてもカッコよくて泣けた。一方、プライヴェートの方では、二人のふつうに幸せそうな日常の風景があり、そこに居候のカズマ君やカズママなども加わって、血縁にも法にも縛られない、自由で自然体な家族を築いている。

公私ともに、とても素敵な生き方をしている二人だなぁとうらやましく思いつつ、二人で生きる価値とか家族で生きる意義などを考えさせられる作品だった。