akubi

ひかりの歌のakubiのレビュー・感想・評価

ひかりの歌(2017年製作の映画)
5.0
伝えられない伝わらない、いくつもの想いに羽がはえて、夜にぽっかりと浮かぶ灯りにあつまってゆくよう。ぶつかり合って弾けた光の欠片は過去も未来も包括して、曇りなきままわたしたちを通りすぎる。まるで湧き水のような混じり気のない奇跡のようなひとの想いの波動に包まれていた。
きっとこんなふうにわたしたちは密やかにもつながりあっている。ときに鬱陶しくて、照れくさくて、けれどふと、漂うさびしさのにおいに気がついてそっと寄りそう。杉田監督がもてなしてくれる世界はどこまでも豊饒な寛容でわたしたちを待ってくれている。きっと色んな花が咲いて、わたしたちの暗闇をほんのり照らしてくれるのだろうな。だいすきです。
akubi

akubi