レインボウの作品情報・感想・評価

「レインボウ」に投稿された感想・評価

いち麦

いち麦の感想・評価

3.0
イタリアネオ+クラッシコ映画祭2018にて鑑賞。戦争が人間を弄ぶサブEp等、欠片の様な状況描写と、戦禍の中を疑念に駆られ友人探しに奔走する青年ミルトンの姿は、人間の私情の惨さを感じさせずにいられない。それなのにこの着地は離れ業的。正直言って自分には馴染めなかった。でも霧の掛かる山岳地帯の美しい景観と、そこに浮かび上がるルカ・マリネッリの吸引力あるマスクが堪能できたのは収穫。
呑芙庵

呑芙庵の感想・評価

4.9
最高


ナイーヴな作品にこれだけしょうめんどりが意味をなすとは、詳しくはそのうちブログを開設でもしようかと。最高!
lili

liliの感想・評価

3.6
ついにルカ・マリネッリ出演作初鑑賞!原作があると知っていたからか、めっちゃ小説っぽい…という酷く単純な感想を抱きながら観た。たくさんの象徴的なシーンがあったが、特に捕虜となったナチスのドラマーのパフォーマンスが頭から離れない。しかし、よく考えてみるとあれは小説でどう表現されているんだろうか…。パルチザンのナチス・ドイツとの戦いという史実に基づいた話のはずなのに、まるで現実とは思えない不思議な世界となっていた。
あと、原作を読んでいないからなんとも言えないが、フルヴィアとジョルジョの配役はこれでいいのか…?と感じた。一方で、彼らが妙にあの世界から浮いている(それともミルトンが?)感じが出ていて、そういう狙いだったのだろうかとも思えてくる。
ルカ・マリネッリはこういう不思議でクレイジーな役が似合う人なんだろうと思ったが、本当にクレイジーな役ばかりらしく他の作品も楽しみ。
n

nの感想・評価

3.8

このレビューはネタバレを含みます

レインボウって何なんだよ…いつものとんちんかんダメ邦題か…と思っていたけど、大変失礼いたしました。亡霊の呻き声のように霧の中から聞こえてくる「オーバー・ザ・レインボウ」、なかなかに背筋の寒くなるような演出で素敵だった。
怖いといえば、襲撃を受けて一家皆殺しにされた農家で小さな女の子が一人起き上がって水を飲む場面が不気味で恐ろしいのは言わずもがな、無人になったフルヴィアの別荘も幽霊屋敷のように見えたし、最後その別荘にファシスト部隊がぞろぞろと押し寄せた図も文字通りの「黒ゴキブリ」感が実におぞましく、つまりは全体的にホラーっぽい手ざわりの映画で、そこが面白かったなと思う。いかにも未完のまま放り出したような終わり方も良い。

ルカ・マリネッリは好きだけどカリスマ性がありすぎてこの役にはどうなんだろう、キャンディーボーイのジョルジオはまだしも、愛らしい小悪魔のような少女フルヴィアがエヴァ・グリーン似のお姉さんっていうのもなあ、と鑑賞中は残念に思っていたけど、時間が経つにつれだんだんあの雰囲気ならアリだったのかもしれないという気がしてきた。ちなみに、本国でもかなりキャスティングの評判が悪かったようで、原作のある映画の難しさを感じる。(作者も登場人物もピエモンテ人なのにローマ出身のルカ・マリネッリがやるなんて…という批判は狭量だと思ったが、アクセントのせいか「なんでミルトンがあんなトッティみたいなしゃべり方なんだ」とか書かれていたのは笑った。)
のん

のんの感想・評価

3.5

第二次世界大戦中。
パルチザンのミルトンは、拉致された友人を救うため、イタリアの田舎を抵抗活動とは無関係に奔走する。
まるで政治的では無いその行動を追う映画なのだけど、その友人への思いもまた、恋心を抱いていた女性への嫉妬心からなのかよくわからない。ただひたすら焦燥感。
でもロマンティックでなんかもう現世ではない感じ。
何か答えを求めようとしたらきっとつまらないんだろうな。

彼等の監督作品は他に二本見ててどちらも苦手だったのだけど、評価の低いこっちはOKだった。
なんというか、まろやか。
前回の東京国際映画祭で見逃した作品で、タヴィアーニ兄の遺作ということで見てみた。

執拗に使われるover the rainbowの様々なアレンジとか、それに反して彩度が低くて霧が立ち込めた映像が多い皮肉も悪くなかった。

しかし断片的なせいか度々こちらの集中力が途切れてしまったり、レジスタンスというテーマ故に美的な映像も少なかったのは残念。(でも意外と戦闘シーンとかロングショットのものが多くて好みではあった)

そんな長くないこともあり総じて悪い印象は抱かなかったけど、タヴィアーニ兄の遺作としては少し力が弱かったか。
ここでの評価は低いけれど、私は好きな映画。メッセージも描かれた場面場面も。名監督が年をとるとシンプルでみずみずしい作品になる、そういう映画だと思った。見てよかった。
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