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詩人の恋のKUBOのレビュー・感想・評価

詩人の恋(2017年製作の映画)
3.0
東京国際映画祭24本目は、ワールドフォーカス部門の「詩人の恋」。「あゝ、荒野」のヤン・イクチュン主演ということで期待して見ました。

なかなか子供ができずに不妊治療を受けながら強い女房の尻に敷かれながら暮らす詩人のヒョン・テッキ(ヤン・イクチュン)。ふとしたきっかけで出会った美しい青年に心惹かれるようになる。

この「心惹かれる」さじ加減が、ヤン・イクチュンの芝居とイメージでもって如何様にも取れるところが本作のミソ。

病気で寝たきりの父を抱える貧しい青年を想う心は、「同情」なのか「親切」なのか「愛」なのか、はたまた「恋」なのか?

作品の中心に据えられている「詩」の心が私にもう少しあれば、作品理解が進んだろうに、と思うと残念至極。

「人を思う心」と「異性を愛する心」の狭間に揺れ動く男をヤン・イクチュンが好演。しかしヤン・イクチュンって、いろんな引き出しのある俳優だなぁ。

余談:「あゝ、荒野」のインタビューで菅田将暉が「撮影前、ヤン・イクチュンは相当太っていた」と語っていたが、本作での役どころは小太りの詩人。本作撮影後に「あゝ、荒野」でダイエットに励むことになったのだなぁと感慨無量(^_^)
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