「孫文ビームだ！」
いじめられっ子がいじめっ子のクソガキどもに怪物を利用して復讐するお話。
タイトルの感じからゲラゲラ笑って観れるB級モンスターものかと思いきや割とシリアスで色んな意味でエゲツない学園もの。
いやーこんなにも全ての登場人物&怪物に感情移入できない映画も珍しい。観てる間は本当に胸糞が悪くて何だか胸がずっとザワザワしてました。
その意味でラストのいじめっ子の命がけの盛大な復讐は少しだけ荒ぶる気持ちを落ち着けてはくれるのだけれど、それよりも何で怪物以上に怪物であるいじめっ子3人をぶち殺すところをちゃんと見せてくれないんだ！このやり場のない気持ちをどうしてくれるんだーーーっ！ってなったわたしの中にも怪物が潜んでいるのかもしれません。
そんな胸糞悪いだけの本作ですが、印象的なシーンがたくさんあってその意味ではとてもいい映画。認知症おじいちゃんvs怪物姉の一騎打ちからの放屁、怪物姉による予備校教室内での無関係な生徒皆殺しシーンなどなど。とりわけ"スイカジュース特大"の後に続くスクールバス内でのシーンはその白眉。Charaの甘ーい歌声をバックにスイカジュース製造と対比して行われる血みどろの殺戮は悪趣味の極みといったところでマジで最低だけど最高でした。
帰り道は無性にYEN TOWN BANDの『My Way』が聴きたくなるそんな映画です。
