オザキ

怪怪怪怪物!のオザキのレビュー・感想・評価

怪怪怪怪物!(2017年製作の映画)
4.8
「学園生活×人喰いモンスター」
ジャンルは”胸糞学園サイコスリラー”といった感じでしょうか😊キャッチーな雰囲気・音楽とは裏腹に、骨太で衝撃的なストーリー展開が魅力です!

*この映画は観る人を選びますが、私は最高に好きです。

<あらすじ>
いじめられっ子の高校生リンは、ある時いじめっ子のドアン達と共に”怪物”に人間が食べられる現場を目撃する。その際、”怪物”の一体を捕獲した事で、いじめの標的は”怪物”へと移りさらにエスカレートしていく…。


アジアの胸糞映画の中では「悪魔を見た」がかなり有名かと思いますが、この「怪怪怪怪物!」も並ぶレベルの傑作だと思います。ただしこの映画では、学園モノとしての明るい雰囲気が確立されていてシリアス過ぎない点や、鬱展開を爽快に演出する事で胸糞特有のねちっこさがない点など、割とこの分野を避けがちな人でも入りやすい仕掛けになっています。興味がある方は是非鑑賞することをオススメします。


「本当の怪物は一体誰か?」
投げかけられるテーマは単純で強烈。作中で描かれるのは、なにも特別な高校生ピーターパーカーの物語じゃない。ありふれたいじめっ子達といじめられっ子が、ある日”怪物”という存在に出会う。そして、その”ありふれた人間”達の中に生まれる悪魔性を見い出せるからこそ、この映画は絶大なインパクトを残します。メッセージ的には、永井豪さんの漫画「デビルマン」で伝える内容に近い点があると感じました、そりゃ私も好きになる映画だわ😅


演技・ストーリー・テンポ。総合的にかなり完成度の高い映画だと思うのですが、中でもいじめっ子のボス”ドアン”の存在感が素晴らしかったです。常に何をするか予想できない、絶妙な緊張感をもったキャラクターです。
オザキ

オザキ