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SUNNY 強い気持ち・強い愛のtetsuのレビュー・感想・評価

SUNNY 強い気持ち・強い愛(2018年製作の映画)
3.6
実は友達のご厚意で試写会で観賞したもののレビューを出し忘れており、レンタルがスタートする今になって投稿!笑

余命わずかな友達の願いを叶えるため、高校時代の仲間たちを集めることになった主人公。
果たして、あの頃の仲間たちは集まることができるのか...?

友達が安室奈美恵さんのファンだったということもあり、鑑賞。
観客層は30・40代の主婦が6割、学生が3割、その他が1割という感じだったため、まさしくアムラー世代が多かった印象。

序盤、突然のダンスシーンに「『LALALAND』の真似事か?」と思ってしまったけど、そういや、大根監督は以前も『モテキ』でダンスシーンをやっていたのか。まぁ、でも今回は正直、ダサかったです...。(しかもそこで使われる曲が『LA・LA・LA・LOVESONG』というのが何とも...。)

物語の起点を安室奈美恵さんにして、"アムラー"を90年代へと繋げる1つのアイテムとして使っているのは中々上手いアイデア!
公開時は、ちょうど彼女が引退する時期だったこともあり、それを取り上げて映画を作ったこと自体はかなり面白かったです。そこら辺はやはり、敏腕プロデューサー・川村元気*さんの手腕ですかね。笑
*『モテキ』『君の名は。』のプロデューサーであり、『世界から猫が消えたなら』『ドラえもん のび太の宝島』では脚本も執筆していた。

安室さんの名曲『SWEET 19 BLUES』何回流すねん問題やら、「結局、"それ"で解決するのかよっ!」と突っ込みたくなる予想以上にあっさりしたラストなどなど、突っ込みたいところは多数。

しかし、良かったところもないわけではない。
現代と過去が重なる劇中のシーンは自然と涙を誘われるし、90年代の日本を舞台にする上で、しっかり「阪神淡路大震災」を踏まえた設定にしたりと、リメイク版ならではの要素は中々目を見張るものがあった。そのため、韓国の原作を日本流にアレンジするという点では、かなり成功していたように思った。
そして、特筆すべきは脇役のいじめっ子を演じた小野花梨さん。
名だたる豪華キャストの演技を食うレベルで迫力のあった彼女の熱演は友達の間でも大絶賛!
シリアスな終盤の緊張感は完全に彼女が作り出していた。

実はしれっと松本穂花さん(『この世界...』の実写版主演や『恋は雨上がりのように』のウェイトレス役など)が出ていたり、矢本悠馬さん(『ちはやふる』の肉まんくんや『賭ケグルイ』など)が出演していたりと、今だからこそ楽しめる若手俳優が出ているのにも注目してほしい。

広瀬すずの主人公が全く成長していない難点はあるけれどw、日本の90年代を現代から俯瞰して描いた青春映画という点では、他の作品にはない魅力がある本作。
映画を観た後、数年後の自分たちがどうなっているのかを話し合うきっかけになったのは事実ですし、学生時代に友達同士で観るにはピッタリの映画でした。

P.S
新井浩文さんの件で、DVD発売が延期になった本作ですが、彼の出番は少ししかありません。なので、それが目当ての方はスルーしていいと思います。笑

2020/8/26
#シリーズ:平成史 を追加しました。

2021/8/3 追記

広瀬すず オススメ映画は「サニー 永遠の仲間たち」&「レオン」 (2016年11月17日) - エキサイトニュース
https://www.excite.co.jp/news/article/TokyoFm_Gmej3V7bdW/
(広瀬すず大先生が原作映画を推してたなんて……。マジで、この頃の彼女に日本版マチルダやってほしかった。)
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