世代ど真ん中なので、バブル世代にバブルのスピリットがあるように、私達にはコギャルのスピリットがあるっていうメッセージを受け取った気分。
演出が、時代の雰囲気が不安だった90年代物に多い退廃的な感じじゃなくて、どこまでも健全で明るい味付けなことや、当時テレビの中側にいた篠原涼子が主演なことなんかも。いろいろとおもしろい。
Charaの曲のくだりの映像はティセラか何かのCMでも観たような感じだけどオマージュなのかな。あの時代あるあるなのか、はっきりしたオマージュも随所にあるのかはよく分からず。
あと、ちょっとみんなと距離を置いた大人びた子（いたよね）の設定のエライザがニーハイブーツを履いてるシーンとか、こういうキャラの子はこの小物、みたいなとこが細かい！
当時のコギャルの再現性に愛が溢れてる。男の子の方のエイプのロゴの服とかも。
ストーリーはまあ、ラストに近づけば近づくほど映画的に（非現実的に）なっていってるんだけど、懐かしさや全体的な前向きさが勝って、許容範囲になるというか。賛否両論ありそうだけど嫌な感じは持たずでした。
90年代が、こんな風にまとめちゃうほど昔になりにけり、なところが切なくもあるけれど、これは文化資料になるような映画だと思った。
自分の過去の、ひとつの季節を総括してくれてありがとうって感じ。楽しませていただきました。
