5/7(Fri)
久々にアニメで度肝を抜かれた…。
こんなに引き込まれて目が離せない映画はそう出会えるものではないと思う。
個人的に特に度肝抜かれた点は2つ。
ひとつめは、現実と童話の世界の話をリンクさせた構成と脚本。
視聴者が「リズ=みぞれ、青い鳥=のぞみ」
という視点を逆転させられる展開が、童話と現実の世界で鮮やかにリンクしていて、その瞬間に鳥肌が立ってしまった。
あるシーンをきっかけに、物語の見え方をくっきり変えてしまう展開が、本当に上手い。
そしてふたつめは、そうした入り組んだ構成や、思春期特有の機微な感情表現を最小限のセリフに留め、人物の細やかな動きで語っていること。
何気なく頬杖ついたり、スカートをギュッ握る手や、後ろ手に組んだ腕。人物のそうした小さな動きが、彼女たちの嫉妬や羨望、疑問、喜び、気恥ずかしさという、ぐちゃぐちゃな感情をありありと表していて、ドキッとしてしまう。
特に二人が理科室で思いの丈をぶつけ抱き合うシーン。
口からぶちまけられた言葉たちだけではなく、お互いの背中に回した腕が、彼女たちの心情を表しているように感じられて、堪えきれなくなってしまった。
わかりやすいセリフではなく、人物の動きや仕草で感情を語る。
「演出」とは、こういうことを言うのだと心底思った。