hatsune

リズと青い鳥のhatsuneのネタバレレビュー・内容・結末

リズと青い鳥(2018年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

大変素晴らしかった!!!
しかし、これは霧島〜と同じで、わかる人とわからない人がキッパリ分かれるだろうな。笑

全編通して、もういっろんな感情の機微がもうすっごい渦巻いてる。
明るく人気者の希美とそんな希美が大好きで静かに追いかけ続けてる大人しいみぞれ。二人は親友なんだけど、友情が強すぎるが故にすれ違ってしまう…んだけど、もうこの複雑な高校3年女子のリアルな感情よ。

序盤からずっとみぞれがひたすらに希美を追いかけて、でも希美はするりとどこかへ行ってしまいそうな、500日のサマーのサマーみたいな子。笑
大好きだから失うのが怖くて踏み込めなかったり(←めっちゃわかる)、判断を合わせたり、みぞれが希美に強い執着心を抱いてるように感じる。

が、実は希美はみぞれの気持ちも全部わかっていて、振り回している自覚もある。希美は、みぞれが大好きだから意識しすぎて強い嫉妬をむき出しにしたりする。ほんとは弱い。

多分、相手を好きな気持ちの量は同じで、大好きだから臆病になるのか、大好きだから攻撃(嫉妬)するのか、もはや共依存にも見えるほど。

2人がぶつかる音楽室の場面で、みぞれは正直な好きな気持ちをぶつけているけど、希美の「みぞれのオーボエが好き」、これね!この一言に、好きも嫉妬も、我慢も、温かさも冷たさも、全部入っていて、でも籠の扉を開ける一言ってこれしかないんだよね。だから言った。と思う。

高校生という狭い世界の中で、二度とない毎日の儚さや繊細さ敏感さ純粋さが凄く美しかった。作画もすき、繰り返される手癖足癖での表現や、響け!シリーズプライドも感じられる音楽もよい。(みてないけど笑)

閃光少女のPVの、最後2人がバーっと逆方向に走り出すシーン、あれみたいな映画です。笑
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